掏摸 (2013/11/4)

文字数 304文字

2009年発表 2013年5月河出文庫第13版
著者:中村文則



芥川賞作家のベストセラー、文庫化から半年で13版の人気にひかれて手にしてみた。
一人の天才スリが政財界をも管理する(らしい)闇の頭目から仕事を命じられる。
失敗すれば「死」。
スリの一人称で事件が展開していく中で頭目の「悪の理屈」が語られていく。
曰く・・・善と悪が重なってこそ悪はその存在を強調できる、
そして本質は悪が管理する…となる。
現代日本の閉塞感を象徴しているといってしまえば、それまでの話だが、
このあたりが読者の心をつかんだのかな。
当然何のカタルシスもない暗くてじめっとした物語である。
これが当節の文学作法なのかもしれないが、僕のタイプではない。
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