日本人は存在するか (2014/4/5)

文字数 486文字

2013年10月 第1版
集英社インターナショナル
著者:與那覇潤



物騒なタイトルだけど中身はアカデミック満載の教書書になっている。
と言っても大学の教養課程での講義録であるだけに、ベーシックなものの考え方が
爽快でもある。
「日本人論を考える」という入門編では:
◆日本人は存在するのか
◆日本史はなぜ間違えるのか
◆日本国籍に根拠はあるかあ
◆日本民族とは誰のことか
◆日本文化は日本風か
を、社会学での再帰性をベースに、哲学、心理学、メタヒストリー、民俗学、文化人類学、
地域研究、カルチュラル・スタディーズをイントロダクションしながら解き明かしていく。

「日本人論で考える」という発展編では:
少し踏み込んだ形で、
◆世界は日本をどう見てきたか
◆ジャパニメーションは鳥獣戯画か
◆物語を信じられるか
◆人間の範囲はどこまでか
◆正義は定義できるか
を、やはり「再帰的」をキーワードに、比較文化、比較文学、新歴史主義、
ポストコロニアリズム、ナラトロジー、ポストモダニズム、思想史、倫理学
にまで及ぶ教養紹介になっている。

僕が学んだ教養課程とは大きな違いを感じた。
今からでも遅くない、もっと教養を広げなければ。
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