火花 (2015/7/27)

文字数 531文字

2015年3月15日 第1刷発行、7月25日第13刷発行
著者: 又吉直樹
文藝春秋



芥川賞受賞、記念すべき増刷(第13刷)を拝見した・・・全く遅れ馳せながらもいいとこだ。
100万部印刷したとか、まれにみるヒット作品、
内容もその人気通りの、とてもスリリングでドラマティックでちょっぴり哲学的で、
芥川賞のニュー・ウェイブに違いない。
某報道キャスターが「芥川賞と本屋大賞の区別がなくなった・・云々」 と言ったとかで、
これまた世間が騒いでいたらしい(この番組は嫌いなので観ないが)。
しかし僕は、本小説が芥川賞であり、本屋大賞の価値もあるすばらしい作品だという認識での発言であれば是としたい。
そのくらい オ・モ・ロ・イ。

漫才界で生き残るために彼らがどんな思いをしているのかを知ること、
それも真正面から漫才師の生き方に取り組んだのはその業界にいるものならではの
切実感がちょっと眩しかった。
芥川賞で、このように職業の根幹に触れる小説は丸山健二さんの「夏の流れ」があったが、
本作は漫才師ならではのクールなユーモアがいたるところに仕込まれていて、
業界ならではの愉しさも味わうことができる。

又吉さんブーミングが当分続くと思う、
僕も早く次回作を読んでみたい。
そして本屋大賞も取れないかな。

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