証言拒否 (2016/3/20)

文字数 561文字

2016年2月13日 第1刷発行
著者:マイクル・コナリー
訳:古沢嘉通



リンカーン弁護士 シリーズ4作目、 
2011年作品ということで事件のテーマはプライムローン崩壊に伴う不法差し押さえと、
殺人事件に挑むミック・ハラー。
今作ではミックだけ、ハリー・ボッシュは登場しない。
リーマンショック後の不景気で刑事事件弁護が少なくなり、その代わりに不動産差し押さえトラブルにシフトして、堅実なビジネスを営むミック。
そんな折に、不当差し押さえ原告がこともあろうに銀行の責任者殺人で逮捕されてしまう
・・・ということでまたも古巣の刑事事件に立ち戻ることになる。
いつものように、彼の弁護目標は。無実よりも勝訴。
勝ち目のない戦いに挑むプロットは相変わらず目まぐるしく、どんでん返しも立派に健在だった。

全米の関心を集めることになるプライムローン殺人事件のため、今作ではリンカーンから裁判所近くの貸事務所に居座るミック。
裏世界に通じた調査員、彼と結婚している元妻の事務員、元々妻の検事補と娘、・・
いつものメンバーの他に新人のアソシエイトも雇っているミック。
宣伝帯に込められた「非凡すぎる法廷劇」、「全米絶賛の結末」は幾分過剰だと思うが、
次回作が期待できるエンディングになっている。
ミステリー読者を翻弄してやまない マイクル・コナリー、今や絶好調だった。
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