羊と鋼の森 (2016/4/15)
文字数 430文字
2015年9月15日 第1刷発行、2016年4月15日 第10刷発行
著者:宮下奈都
発行:文藝春秋
心優しき調律師の物語。
文字でピアノの音色をクリエイトする作者のパワーに驚いた。
全編静かなタッチの美しい簡潔な文章が散りばめられていた。
ピアノ調律師のサクセスストーリー・・・といってしまえばそれまで。
しかし、先年の「舟を編む」と同じく、切実な職業物語が強い個性を放っている。
仕事をすることの意味を、今の時代がもう一度問い返してきたようだ。
ただし本作は、17歳の少年がある場面で自分の就くべき仕事、その本能に目覚める特殊な事例ではある。
作者は、一方では、才能は努力によって開花するものであることも説き教えようとしている。
なんとなく学校を出て、ぼんやりと就職して、だらだらと生きていく現代の多くの人間にとって、本作のような仕事環境は夢のお話なのだろう。
そう、人間は夢を見ないと生きれないのかもしれない。
イージーな甘い物語だった、悪くないけど。
2016年「本屋大賞」作品。
著者:宮下奈都
発行:文藝春秋
心優しき調律師の物語。
文字でピアノの音色をクリエイトする作者のパワーに驚いた。
全編静かなタッチの美しい簡潔な文章が散りばめられていた。
ピアノ調律師のサクセスストーリー・・・といってしまえばそれまで。
しかし、先年の「舟を編む」と同じく、切実な職業物語が強い個性を放っている。
仕事をすることの意味を、今の時代がもう一度問い返してきたようだ。
ただし本作は、17歳の少年がある場面で自分の就くべき仕事、その本能に目覚める特殊な事例ではある。
作者は、一方では、才能は努力によって開花するものであることも説き教えようとしている。
なんとなく学校を出て、ぼんやりと就職して、だらだらと生きていく現代の多くの人間にとって、本作のような仕事環境は夢のお話なのだろう。
そう、人間は夢を見ないと生きれないのかもしれない。
イージーな甘い物語だった、悪くないけど。
2016年「本屋大賞」作品。