桃色の悪夢 (2014/9/19)

文字数 439文字

1976年2月10日再版
著者;J・D・マクドナルド  訳:吉田誠一
ハヤカワ・ポケット・ミステリー



故きを温ね新しきを知る・・・・
ミステリー、ハードボイルド小説もその本質は変わらない、
そのスタイルは時代に沿うことがあるとしても。

ということで、
ジョン・マクドナルドノ「トラヴィス・マッギー シリーズ」2作目も
超古本で楽しませていただいた。

自称回収屋のトラヴが今回は親友の妹のトラブル救済から、巨大な企業乗っ取り事件に巻き込まれる。
見所は、精神病院病棟に拉致された主人公が脳外科手術で人格を変えられる危機に陥るシーン。
この時に見る幻覚が桃色に彩どられているのである。
強烈な麻薬の幻覚症状なのだろう、ここから脱出するトラヴはいかにも普通の人間だった。
このあたり、スーパーマンでない主人公のハードボイルドが切実な「生」への想いを
表現している。
ネオリアリズムというところか?
お金がある間は、ただ遊んで暮らす自由人 トラブと
稼ぐ時間のハードボイルド トラヴ
・・・真似のできない理想の生き方だな。
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