別れを告げに来た男 (2013/8/17)

文字数 374文字

1973年発表 1979年新潮文庫
著者:ブライアン・フリーマントル 訳:中村能三



東西冷戦時代の産物として「亡命サスペンス」というジャンルがある、
いやあったという方が適切か?
と思っていたら、
元CIA 職員がロシアに亡命(?)を希望していていま大きな問題が進行形であったり、
世の中かわっていない。

本作はソ連の宇宙開発No.1とNo.2の科学者が相次いでイギリスに亡命してくることから
生じる心理戦の数々。
彼らの亡命の真の目的を疑い、首相から免職されそうになる尋問官。
亡命者を尋問するイギリスの英知ははたしてソ連の天才にかなうのか!
最後の謎解きは、当ジャンルの歴史に残るテクニックが使用されていて、
案の定すっかり忘れ去った還暦文庫を二度楽しんだ。

フリーマントルがデビューする前に通勤の列車で執筆したといわれている作品、
このジャンルはイギリスの圧倒的優勢だ。
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