ダ・フォース (2018/5/4)

文字数 526文字

2018年3月26日 第1刷
著者:ドン・ウィンズロウ  訳:田口俊樹
ハーパーコリンズ・ジャパン



汚れたお巡りの物語なのに感動が胸の奥から湧き出てくる。
主人公は、ニューヨーク市警の特捜チームリーダー、マローン。
麻薬・銃取引を最優先に捜査する特権を持つ「ダ・フォース」、
市警のヒーロー警官の実態は汚職警官。
自分たちの縄張り(管轄地区)内での治安を維持する代わりにあらゆる取引に応じるマローンとその仲間。汚れた関係先とは、黒人麻薬ディーラーであり、ヒスパニック麻薬ディーラーであり、マフィア(イタリア系)であり、市警の上層部、刑事弁護士、判事、検事、そして市庁であり経済界だ。
つまりはニューヨークのすべてが汚れ切っている。

そんなマローンを利用して、現状のパワーバランスを変えようとする勢力、それに加担する連邦司法(FBI)、ニューヨークの細やかな風景、警官の私生活の愛憎、最後は人種問題に発する大暴動に至る中で、マローンが選択した「良い警官」の生き方がすさまじかった。

スティーブン・キングの推薦コピー 「ゴッドファーザーのような警察小説」、
とはうまい表現だ。
リドリー・スコット政策で映画化も決まったとのこと(2019年3月公開)、
これまたお楽しみはこれからだ!
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