さようなら ギャングたち (2015/7/11)

文字数 445文字

1997年4月2日 文庫本 第1刷、 2014年2月3日 第24刷
著者:高橋源一郎
講談社文芸文庫



高橋源一郎デビュウ作(1982年単行本)にようやく手を付けてみた。
群像新人長編小説賞 優秀賞になった作品、
吉本隆明氏曰く 「現在までののところで最高のポップ文学」とのことで
以前より気になりながら係ることを躊躇し続けていた。

失語症からのリハビリで小説を書き始めたというレジェンドをこの作品でも感じられる。
小説と称しているが、ともすれば文字と文章と記号と雑学メモが混在したカオスしか感じられない。
アバンギャルドでも、ポストモダンでもジャンルはどうでもいいのだが、
読み進んでいけば慣れるというものでもなかった。
慣れないまま読み進んでいくうちに、
この文章に囚われてしまうことがわかった、困ったことに。
雑学メモと前述したが、それは膨大な読書量を表すもので、
人名はじめこの本で初めて調べた知識の多さは、
小説を読む場合にはまず生じない経験だった。
小難しいジョークとアイロニーと悲しみに満ちた、詩の集合だった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み