日本人の度量 (2014/4/11)

文字数 493文字

2014年2月20日 第1版
講談社+α新書
著者:姜尚中、高村薫、鷲田清一、本田弘之



高村薫 追っかけとして本書に行きついた。
サブタイトルが「3.11で生まれなおすための覚悟」、
3年ですでに忘却に行きついている人間には貴重な指南書だった。
本書の由来は2012年4月に開催された「親鸞フォーラム」での講演記録である。
真宗大谷派の企画のため仏教哲学からの「東日本震災」を見つめる視点かと思いきや、
講演ということもあって非常にわかりやすい「日本未来論」になっている。

姜氏はキリスト教徒、高村氏は曹洞宗の理解が深い、あとの二人は真宗論理派、
彼らの説教は現実の政治世界を鮮やかに批判して痛快ですらある。
各人の講演タイトルをみると;
◆私たちは「成長教」を捨て、生まれなおさないといけない(姜尚中)
◆欲望の愚かさを見つめ直し、思慮深く生きるために(高村薫)
◆震災を忘れてはいけない、被災者の語り直しに耳を傾けよう(鷲田清一)
◆愚かな人間が五濁悪世の世の中をどう生きるべきか(本田弘之)

日本人は3.11大震災から学び取っていないこと甚だしい、
そして成長経済しか救済がないとする指導者を選ぶ民族に将来はない。
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