アベノミクス批判 四本の矢を折る (2014/9/26)

文字数 411文字

2014年7月30日第1刷 2014年9月5日第3刷
著者:伊藤光晴
岩波書店



理論経済学、ケインズ学重鎮の伊藤さんが魂を込めて綴った1冊。

大人げないと言われようとアベノミクスの3本矢を一個一個論破し、
へし折っていく気力は87歳の英知と将来への危機からのものだろう。
1.金融政策は実証に欠ける理論であり、景気浮揚につながらない
2.国土強靭化政策は予算の裏付けのない空論
3.経済成長戦略は音だけの鏑矢、成熟社会に見合った政策の認識不足
4.歴史認識とリベラルへの回帰

日頃、アベノミクスとやらに恩恵がないばかりか悪影響を受けている実感が強かったが、
本書はその印象を裏づけしてくれて余りあるものだった。
実行力がある…との評価で支持の高い現内閣府であるが、その向かう方向が悲劇に向かうのであれば実行力を評価するのは危険だ。
経済政策のみならず外交、国境問題、ひいては安倍氏の性格にまで及ぶ批判の数々を知っておくことは決して無駄にはならない。
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