マルチン・ベック シリーズ 【唾棄すべき男】 (2013/10/3)
文字数 409文字
1971年発表、1976年角川書店 単行本初版
著者:マイ・シュベール&ペール・ヴァール
訳:高見浩
シリーズ第7作、クライマックスでシリーズでは珍しい銃撃戦が繰り広げられる。
いわゆる「ライフル魔事件」、それも警官だけを狙う犯人の真情とは何か?
もともと警察機構には批判的な立場から執筆されている本シリーズは、
ここに至って警察権力の在り方を鋭く厳しく問いかける。
唾棄すべき男と警察官からも言われている主任警部が惨殺される。
しかし、一方では彼ほど職務に忠実な警官はいなかったと信じる警官も大勢いる、
かように警察権力とは面妖なものなのである。
そうは言いながらも、ビルの屋上に立てこもって犯人を逮捕するため、
ベックは単独で立ち向かい撃ち倒されてしまう。
警察小説として87分署シリーズを数段辛口にした本シリーズは、
このあたりから思想的に過激になってくる。
スウェーデンの右傾化を作者は心から心配していたことが今再読してもよく理解できる。
著者:マイ・シュベール&ペール・ヴァール
訳:高見浩
シリーズ第7作、クライマックスでシリーズでは珍しい銃撃戦が繰り広げられる。
いわゆる「ライフル魔事件」、それも警官だけを狙う犯人の真情とは何か?
もともと警察機構には批判的な立場から執筆されている本シリーズは、
ここに至って警察権力の在り方を鋭く厳しく問いかける。
唾棄すべき男と警察官からも言われている主任警部が惨殺される。
しかし、一方では彼ほど職務に忠実な警官はいなかったと信じる警官も大勢いる、
かように警察権力とは面妖なものなのである。
そうは言いながらも、ビルの屋上に立てこもって犯人を逮捕するため、
ベックは単独で立ち向かい撃ち倒されてしまう。
警察小説として87分署シリーズを数段辛口にした本シリーズは、
このあたりから思想的に過激になってくる。
スウェーデンの右傾化を作者は心から心配していたことが今再読してもよく理解できる。