自認不一致でも他性にはならないという話

文字数 927文字

 まず、性志向の話からするけれど。
 俺は全性愛者(パンセクシャル)なんだけれど、全世界の人口75億人(2023年4月7日現在が何人かはわからないが)という人類の中から好きな人ができる可能性はある。
 しかしながら、バイも同性愛者も異性愛者も理解は不能。
 理論としてこういうことと理解することはできても、絶対に共感することはできない。
 それは異性愛者の人が同性愛者になれないのと同じ。
 同性愛者がバイセクシャルになれないのと同じ。
 俺はその感覚を理解することはできない。
 他のパンセクシャルの人がどうかはしらないけれどね。

 それと同じことで、自分は身体が男であるが性別に違和感を持っているから女として生きたいとなったとしても、今まで男として扱われてきた人間が女性の気持ちになることは不可能。その人が理解できるのは、”自分は男ではないのに男の身体だから男として扱われてきた”環境と気持ちであって、仮に玉や陰茎を切除して戸籍を変え女として生きたとしても女性の気持ちにはなることはできない。
 
 例えば日本人だったら、女性がどれだけ虐げられているのかを断片的に感じることはできるかもしれない。しかし男として扱われるということは、知らず知らずのうちに優遇されていた環境があり、女性蔑視していた期間があるということ。
 女性スペースの話で言えば、『男性器』を持っている人が女性スペースにいることへの恐怖を共感することはできないだろう。共感できるならば、女性スペースに入ろうとはしないはずだから。
 男と言うものの怖さが分かっていて、恐怖を同じく感じる仲間には絶対になることはできない。
 何を以て女性というのか? それは男の方がよく分かっているはずなんだよね。
 自分は心が女で体が男。女が好きなのでレズビアンですと言ったところで、レズビアンはあなたを女だとは思わない。
 つまり、社会的に性別を変えて生きることが出来ても、他者からは絶対に認められることはないということ。どんなに女らしい仕草をしようが、可愛くなろうが女は元男を女とは認識しない。
 これは自認男も同じ。
 どんなに肉体を変えても、ゲイは元女を男とは認識しない。
 それが現実。
 自認不一致がなれるのは男でも女でもない第三の性でしかない。
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