元は苦手だった、感想とレビュー

文字数 1,070文字

 ヲタクって凄いなと思っていた時期が自分にはある。
 SNSと言うところは、主に会話をする場所。
 気の合う仲間ができるかどうかが分かれ目だったりする。

 だが残念なことに、自分は職場で怒られるほどコミュニケーション能力の乏しい人間である。
『あなたはコミュニケーション取らなすぎ!』
と怒られたことがある。

──ああ、うん。

 それが心の声。別に喋らなくでも相手を観察していれば、何をしたらいいのか分かるので、問題ない。
 だが空気の読めない相手には、説明不足な不機嫌野郎にしかならない。
「ちゃんと説明しないと、いじめていると思われたらどうするの?」
と怒られた。
 一応反省して、相手に謝罪はした。

 そんなでよく接客に携わっていられたなという話だが。
 知っている人は知っているが、これも二人格持ちの結果なのだろうと思う。俺は主人格ではないしな。
 片割れは、どちらかと言うと陽気で人懐こいタイプ。
 俺は人類は敵だとしか思っていない。

 語るということが苦手だった。
 自己主張と語るという行為は別物だと痛感。
 自己主張ならば、いくらでもやろうと思えばできるものだ。かつて二万文字の自己紹介を書いていたこともあったくらいだ。だがそれは自己を主張しているにすぎず、語るとは別物。

 好きなモノを語る、その作品について思想を明確にするのは難しいのではないだろうか?
 簡単そうで難しい。まずとっかかりが分からない。語り手の話を聞いたところで糸口が見つからない。

 だが、その当時自分はその必要性に迫られていた。
 
 基本は仕事と同じだ。
 要は理解をすること。
 そしてコツを掴むこと。

 感想とは何を書くものなのか?
 レビューとは何を書き記すものなのか?
 全てはそれを学ぶところから始まった。

 感想とは自分の思ったこと考え、その物語から学んだことやその先を想像したことなどを書くもの。
 レビューとはまだ読んだことのない人に、客観的にその作品の魅力を書くものである。
 感想については早い段階で理解することはできたが、レビューへの道は険しかった。
 二年くらい携わったが、未だにちゃんと書けているのかと言われたらわからないし、不安である。

 自分と言う人間は、他人に関してはどうでもいい。
 でも自分はちゃんとしたい。ちゃんとやりたいと思う。

 仕事でいうなら、仲間がどれだけ仕事が出来なくてもスルーはできるが、自分はちゃんとやりたい派である。要領悪いな、とろいなと思いながらも、口は出さない。
 だが自分に関してはいかに早く完璧にこなせるかを考える。
 結果、どの部署にいても俺は暇そうである。
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