強くはないし、強くならなくていい

文字数 705文字

 強い人ってどんな人だろう?
 力のある人だろうか。自信のある人だろうか?

 進撃の巨人には名言が多い。
 その中でもすごく心に残ったのは、
『後悔をするな。後悔は迷いに繋がるから』
 つまり迷いは、死に繋がるということ。

 エルヴィン・スミスがリヴァイに向けた言葉。
 正しいセリフは覚えていないけれど、悔いなき選択(?)の中で、リヴァイが信頼できる仲間を信じ、一人で先に行ったことでその仲間を失った時に、エルヴィンが放った言葉。

 何故、”人類最強であり、自分で判断できる”彼がエルヴィン団長に従うのか。
 信頼関係を築いたきっかけでもある。
 彼の強さは、後悔をしないことでできているのだろう。
 本編に入ると、彼は失うばかりの人生なのだなと思わされる。
 それを不幸と感じるのか、覚悟と感じるのか人によって違うとは思う。

 心臓を捧げるということは、死を覚悟し、人類のために命を預けるということ。
 彼らはその時を覚悟している。しかし強い者はごくわずかだと思う。
 だから見ているとハラハラドキドキするのだ。
 感情移入してしまえば、死の恐怖と常に対峙しているような錯覚を起こす。

 実際、戦争のないこの国で心臓を捧げる人は、なかなかいないと思われる。なので、そういう意味の強さを持つことはできないだろう。

 閑話休題

 俺が強いと思えるのは”スルーすることが出来る人”だと思う。
 何にでも噛みつくのは単なるバカ。
 何に噛みつくか選ぶことは大切。そしてそもそも噛みつく必要はないということ。そんな義務はないのだ。何か言われても、だからなんだという姿勢を崩さない人が真に強い人だと思う。

 それが出来たら苦労しないという人が大半なのだろうが。
 
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