あなたはなんのために物語を紡ぎますか?

文字数 1,327文字

 人が物語を残すのには何らかの意味がある。
 人は生きた証を残すために写真を撮ったりするらしい。だから作品を作るのには概ね同じような意味合いがあるのだと思う。まあ、承認欲求もその一環だろう。

 ただ、作品を作った先の着地点はそれぞれ違うのだと思う。
 書籍化を目指している人もいれば賞目的の人もいるだろうし、単に趣味で書いている人もいるだろう。

 それはそれとして、自分の作品に対して自分で何を求めているかも、また人それぞれだと思うんだ。

 俺の場合は小説ってエッセイの一直線上にあって、自分がこの世で最も欲しいものを表現しているのだと気づいたのはさっきなんだよねw
 恋愛ものばかり書いているから恋人が欲しいとかそういうことではなく、価値観の合う人を求めているのだろうなと思った。メインとなる部分が価値観の相違だから。

 人は日常的に”らしさ”を求められて生きていると思う。
 自分自身にそれを求めることもあるだろう。
 他人を肯定することはとても難しく、価値観の合わない人と一緒にいることはストレスにもなる。
 それってそんなに難しいことでもなくて、例えばいつも片付いている環境を好む人がズボラな人といるとストレスを感じる。空気を読んで行動する人は、空気を読まない人と一緒にいるとストレスを感じる。こんなことなんだよね。

 俺がもっとも合うと感じるのは、他人に頼らず自分の事はきちんと自分でする人。
 なおかつ、他人に干渉しない。
 こういう人は居るとは思うけれど、一緒にいる意味はあるのか? となるかもしれない。
 でもそれって別に会話をしないということでも、接しないという意味でもないから。
 余計なことは言わない、他人をあてにしない自立した人。こういう人は仕事もすごく楽。
 
 干渉しないというのは放置ともまた違う。余計なことは言わないが、互いに空気を読んでさりげなく助け合う仲。こういう感じなんだよね。今の会社の上司との関係がそんな感じなんだけど。
 自分の場合は相手を観察して自分が何をすべきか考える派なので、指示がなくても動くことはできる。
 それって全然難しいことではない。

 例えば、汗を拭く仕草をすればその人が暑がっているということが分かるよね。
 そういう時はさりげなくクーラーを入れてあげるなり、扇風機を用意してあげればいい。
 頼る人は自分で動かない。だからウザいの。人にあれしてこれしてっていうでしょ? そういう人は自分でやれよってなる。
 何も言わないからこそ手を差し伸べようとするものなんだよ。
 その人が手が離せなければなおさらね。

 そして常日頃からそうやって動いているうちに、この人は何も言わなくても気づいてくれるとなっていく。信頼関係もできるし、うるさく言われることもない。

 これはあくまでも職場での話だけれど。

 これがもっと近しい関係だったらどうなのか?
 観察しているだけで相手の具合とかが分かるようになるよね?
 風邪気味なのかな? と思ったら帰りにゼリーの一つでも買って帰るような関係がいいよね。
 いちいち言わなくても気遣いができる関係が良いのよ。なかなかそういう人っていないもんだよ。

 だからせめて物語の中だけでも幸せな世界の中にいたいのかなって思う。
 
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