人生で初めて感じること

文字数 1,208文字

 Amazonプライムビデオをきっかけに進撃の巨人を観始めた自分。
 現在シーズン3のエピソード20まで鑑賞完了。

 数日、先を観るのを渋っていて、関連物を観ていた。そもそも見る前にラストがどうなるのか、大まかなあらすじを読んでから観始めたので誰が死ぬのかも分かっているのだけれど。

 それでもあらすじと言うのは、あくまでも話の流れを知るものであって詳細が書いてあるわけではない。この作品を観て一番思ったのは、各キャラクターの声がハマり役であるということ。近年、声優ではなく役者が声をあてているアニメなどもあるが、正直面白いとは思わない。演技と声の演技と言うのは別物だと感じているし、声優は声に特徴があり、俳優は容姿に特徴があるものだと認識している。

 そういう意味でも、進撃の巨人は凄いなと思う。
 どのキャラもほんとにはまり役で違和感がない。イメージ通り。
 漫画から入り、声が後付けされてつまらないなと感じた作品はいくつもある。

 進撃の巨人の中で一番人気があるのは恐らく兵長。この役を演じている声優さんは凄いなと思った。何故そう思ったのかと言うと、試しに色んな役をやっている動画を見たのだが、明らかに他のキャラを演じている時とは声のトーンが違うからである。
 アニメでキャラが生きていると感じると感じるのは、声を吹き込むからだ。つまり人が生きているというにはそこに音があり、声があるからなのではないだろうか?
 その中で音楽は、ドラマチックに物語を演出し、それがハマれば更に強く印象付けることが出来る。

 人の五感を刺激する。それが映画であり、ドラマであり、アニメなのだろう。正直アニメに置いてのクオリティはやはり日本が一番なのではないだろうか?

 それはさておき、どうしてもこの後に訪れるスミス団長の死が受け入れられなかった自分は、関連物を観ていた。何故、受け入れられなかったのか? たぶんその理由は、単にこの人物に好感を抱いていたからと言うものではない。

 あらすじだけを見ていた自分は、細かいエピソードを知らなかった。観始めてから何故”リヴァイ兵長がこんなに人気なのか?”その理由を知る。気づいた。
 彼は人類最強と言われてはいるが、生い立ちは幸せとは言えない。暴力的に見えるが、潔癖症で口は悪いが冗談も言う。仲間想いの人物なのだ。
 母を喪い叔父を喪い、信頼する仲間たちを喪う。団長は彼にとって大切な人の一人だったはずだ。
 残された人は責任と悲しみを背負う。
 進撃の巨人の物語の主人公はエレンだと思うが、むしろ主人公は兵長の方なのではないか? と思ってしまうのだ。喪い続けたその先に、人類の未来があったとしても彼は幸せになれるのだろうか?

 そんなことを考えてしまうのである。信頼していた上司は、夢を叶えることがなくこの世を去った。この物語の人物たちはそれぞれが夢を持っているが、彼には夢があるのだろうか?

 生きるってなんだろう?
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み