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【完結】天使と悪魔の聖書漫談

778|歴史|完結|473話|563,941文字

聖書ラノベ新人賞2, 天使, 悪魔, 聖書, ユダヤ教, キリスト教, ミカエル, サタン, ベルゼブブ, ボケ

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エデンでぬくぬくと日々を過ごしていたミカちゃん。
しかし人間が知恵の実を食べて追い出されてしまい、それを観察することになってしまう。
友達のサタニャエルくんはミカちゃんが心配でついて行く。
また、ミカちゃんのことが大好きな悪魔のビヨンデッタも参加して……。

『創世記』から始まる聖書の世界を古今東西のあれこれ含めて眺めてみる。
お気楽だけれど、ガチな聖書読本です。
「聖書ラノベ新人賞2」佳作

キャラアイコンは、もちみるさんに描いていただきました。
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もくじ

登場人物紹介

【ミカ】(性別:無性 時々 男性)

神様の命令で人々を見守ることになった大天使ミカエル。サタニャエルくんに色々教えてもらう生徒役。ただ何も知らないお馬鹿ではなく、それなりに常識人。特に戦争に関することはなかなか詳しい。無意味な殺戮は嫌うが、戦争そのものは悪と見做さない。ビヨンデッタの作った「ケーキ」にトラウマがある。


(うんちく)

その名は「神に似たるものは誰か」という意味を持つ。ミカエルはMa-Ha-Elと分解され、「偉大なる神」の意味ともされる。天軍の総帥であり、右手に剣を持った姿で描かれる。


聖書において天使の翼に関する記述は無い。その造形はギリシア神話における勝利の女神ニケ(Nike)が由来であると考えられている。


ミカエル、最大の見せ場は新約聖書『ヨハネの黙示録』12である。そこには以下のような記載がある。

「かくて天に戰爭おこれり、ミカエル及びその使たち龍とたたかふ。龍もその使たちも之と戰ひしが、勝つこと能はず、天には、はや其の居る所なかりき。かの大なる龍、すなわち惡魔と呼ばれ、サタンと呼ばれたる全世界をまどはす古き蛇は落され、地に落され、その使たちも共に落されたり。」

おそらくは翼の生えた勝利の女神と、戦争における戦士の姿とが融合され、現代におけるミカエルのイメージを形作ったのであろう。

【サタニャエル】(性別:???)

ミカちゃん一人だと心配なので付いて来た。色んなことに詳しい黒猫。「サタニャエル」を名乗っているが、悪魔サタナエルと同一視されるかは謎。ビヨンデッタから「サマエル」と呼ばれてもおり、そうであれば楽園でイヴを誘惑した蛇であるとも言える。非常に好奇心旺盛で勉強熱心。たまに悪魔っぽいが、基本的には常識的。


(うんちく)

「猫に九生有り」のことわざは、高いところから落ちてもうまく着地してしぶとく生き残る、タフさから来ていると考えられる。何故「九生」なのかは定説は無いが、エジプト神話の猫頭の女神バステトが九つの魂を持っていたことに由来するのではないか、と言われる。そのようにしぶとい猫を殺すには「好奇心」が効果的であるとことわざは言う(「好奇心は猫を殺す」)。つまり人に知恵を与えたサマエルが、その罪によって神の罰を受けることの暗示として、サタニャエルというキャラクタは造られている。


サマエルは「神の悪意」という意味を持つ。12枚の翼を持つことから、堕天使ルシファーとも同一視される。

【ビヨンデッタ】(性別:男性 or 女性)

ミカを「お姉さま」と慕う悪魔の少女。その正体はソロモン72柱序列第1位ともされる魔王ベルゼブブ。ニーチェを好み、強き者が強くある世界こそが最も美しいと考えている。人間を「草」と呼び、その愚鈍さを嘲笑する。


(うんちく)

作中にあるように、ベルゼブブの由来はウガリット神話における豊穣の神バアル・ゼブル。バアルの信仰は旧約聖書において偶像崇拝として忌み嫌われ、度々敵対した。バアル・ゼブルをバアル・ゼブブと読み替えることで、その意味を「気高き主」から「蠅の王」へと貶めた。


「ビヨンデッタ」の名前は幻想小説の父J・カゾットの『悪魔の恋』に由来する。主人公のアルヴァーレは知的好奇心により悪魔ベルゼブブを呼び寄せ、そのベルゼブブは「ビヨンデット」という名の少年として彼に仕えた。やがて「ビヨンデット」は「ビヨンデッタ」という少女となり、アルヴァーレに強く愛を語る。そしてアルヴァーレは苦悩の末にビヨンデッタを愛してしまう。あまりにあっけない結末についてはここで語らない。


ウィリアム・ゴールディングの『蠅の王』は死の象徴として蠅が描かれる。また、理性を凌駕する闘争心は豚の首として表れた。作中でビヨンデッタが豚肉を好んでいるのも、そうした背景による。

小説情報

【完結】天使と悪魔の聖書漫談

アシェラ  ashikabi

執筆状況
完結
エピソード
473話
種類
チャットノベル
ジャンル
歴史
タグ
聖書ラノベ新人賞2, 天使, 悪魔, 聖書, ユダヤ教, キリスト教, ミカエル, サタン, ベルゼブブ, ボケ
総文字数
563,941文字
公開日
2018年09月23日 00:47
最終更新日
2019年09月22日 16:26
応援コメント数
4

応援コメント一覧

>鈴宮とも子さん

お久しぶりです。コメントありがとうございます。ニガヨモギ(Artemisia absinthium)はロシア語でポルィーニ(Polynʹ)だそうです。オウシュウヨモギ(Artemisia vulgaris)がロシア語でチェルノブイリ(Chernobylʹnik)になります。同じヨモギであるため混同し、『黙示録』の未来派にマッチしてしまったのかなと思います^^; 英語の文章を読むとどっちも「ヨモギ(wormwood)」で表現してしまいますからね。ワカメも昆布も同じ「海藻(seaweed)」で一くく ... 続きを見る

お久しぶり!

さて、今回の黙示録の話で、にがよもぎが何か、という話がありました。 なにかの本で読んだことがありますが、チェルノブイリの和訳が 「にがよもぎ」 なのだそうです(ほんとかどうかは知らない)。 ☆ 東日本大震災も連想させられる話ですよね。ぞぞぞ。

>鈴宮とも子さん

衣食住という人の生活を顧みない教条主義はカルト的だなと感じますね。「生きるとはどういうことなのか」と考える時は『コヘレト』の「空の空、一切は空」に僕は共感を覚えます。

人はパンのみに……

そうですね、よほど達観した人でなければ、神の言葉とか仏の言葉で満たされるってないと思います。飢えている人には、やはりパンやお米は必要です。その上で、「人はパンのみに生きるものにあらず」神の言葉ひとつひとつで生きる、という気持ちが必要なのでしょう。生きるとはどういうことなのか、イエスを見ていると自然と頭が下がります。(たまに哲学的になったりするわたし)

作者プロフ

アシェラ  ashikabi

神話大好きオタクです。
Twitter @lovejpnmyths

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