天使と悪魔の聖書漫談

13.ダビデとヨナタンの愛

エピソードの総文字数=1,333文字

サウルから逃げるダビデは、ヨナタンの元に行く。

助けを求めて、と言うよりはヨナタンに会いたかったような気がする。

ヨナタンはサウルの殺意に半信半疑な様子がある。

それでも、サウルの真意を問いただし、その上で必ずダビデを助けると誓うんだ。

ダビデはヨナタンに言った。

「もしわたしに咎があるのなら、あなたの手でわたしを殺してください」

ヨナタンにそんなこと出来るはずがない。

それを知った上での発言ではないかしら。

悪女ね。
ヨナタンはダビデに言った。

「もしあなたを無事に送り出せなければ、主がわたしに罰を与えられる」

「わたしが死んだとしても、あなたの慈しみを断たないでほしい」

愛し合っとるな。

見とるこっちが恥ずかしくなるで。

ビヨンデッタもお姉さまを愛する気持ちで負けてはおりませんことよ?
明日は新月であるため、ダビデも会食の席に着くことになっていた。

ダビデは身の安全のために会食には出ず、その際にヨナタンがサウルの真意を問いただすことにした。

新月やからって、何か意味でもあるんか?
新月はロシュ・チョデシュと呼ばれて、月の始まりを指す。

そもそも“新”月と言うくらいだから、一番最初の月なんだよ。

太陰暦というやつだね。

そしてこの月の初めというのはイスラエルにとって大事な日なんだ。

神に捧げ物をする日であると『民数記』にも記されている。

なるほどなあ。

普通の会食やなくて、大事な集まりってことなんやな。

一日目はダビデの不在をサウルも気に留めなかった。

身の清めが済んでいないからだろうと思ったらしい。

つい先日まで殺そうとしていた相手ですのよ?

むしろ来ないのが当たり前ではなくて?

サウルはこの会食の場でダビデを捕まえるつもりだったのかもね。

しかしダビデは現れず、ヨナタンがダビデは故郷ベツレヘムに帰ったと言った。

するとサウルは怒り始めて、ダビデを連れて来いと言う。

ダビデが死ななければヨナタンは王になれないと言ってね。

あら。

ご慧眼ですこと。

かくしてヨナタンは父サウルの真意を確信する。

サウルは怒りに任せてヨナタンに槍まで投げたんだ。

ヨナタンは父によるダビデの侮辱に傷つきながら、ダビデを逃がす。
ダビデとヨナタンはキスをして泣いた。

「主は二人の間に永遠である」

ダビデは立ち去り、ヨナタンは町に帰った。

愛し合う二人が引き裂かれる。

なんとも切ないな。

見てる側からすればドラマチックやけどな。

美少年と美男子となれば絵にもなるし。

ダヴィデ像と言えばミケランジェロが有名だ。

でもそれより先に作られたのが、ドナテッロのダヴィデ像だよ。

足元に転がっているのはゴリアテの首。

美少年ダビデをモチーフとしたブロンズ製の像ですわね。

1913年ロシア生まれの美術史家H.W.ジャンソン。

彼はこのダヴィデ像にドナテッロの同性愛嗜好が反映されていると考えた。

推測ではあるけれど、そう思わせる独特な魅力があるだろう?

全裸ではなくブーツを履かせているのは、「ダヴィデではない」と言うためなんだ。

この像の制作を依頼したのはメディチ家。

国家を象徴する英雄を邸宅に置くのはまずいことだったらしい。

そうやとしても、これはこれでエロさ増してる気ぃするわ。

ドナテッロはむしろこっちのが好みやったんちゃうか。

こののち、ダビデは各地を転々とする。

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