11.武士道
文字数 1,088文字
山本常朝『葉隠』(冒頭)
(中略)
毎朝毎夕、改めては死々、常住死身に成て居る時は、武道に自由を得、一生落度なく家職を仕課(しおお)すべき也。
自分の命を愛する者はそれを失い、
この世で自分の命を憎む者は、それを保って永遠の命に至る。
死を意識することで日々の選択をより良いものにするという意図がある。
それが明治以降の「武士道」によって形を変えてしまった。
例えば明治天皇崩御に際して乃木希典が殉死すると、それこそ武士道だと言われた。
とは言え、死を意識することで毎日充実できるってのは分かる気ぃするな。
アップルコンピュータのスティーブ・ジョブスも似たようなこと考えてたらしいやん。
今日が人生最後やとしたらって考えて、生き方を見つめなおすんや。
しかし、死ねば、豊かな実を結ぶ。