26.最初のキリスト教国家
文字数 1,351文字
けれど現在はれっきとした国で、マルタ共和国を名乗っている。
その歴史は深く、紀元前3000年頃には巨石神殿を建てるような文明があった。
かの有名な聖ヨハネ騎士団は、後にマルタを拠点としてマルタ騎士団とも呼ばれたんだ。
「この人はきっと人殺しだ。
海の難からは逃れたが、正義の女神はこの人を生かしてはおかないのだ」。
その際にプブリウスの父親が熱病と下痢で倒れてしまった。
そこでパウロが祈り、手を置くと病が癒えていった。
島にいる他の病人も癒して、パウロたちはとても尊敬されたと言う。
このあたりのことは『使徒言行録』には書かれていない。
プブリウスはマルタにおける最初の司教になった。
カトリック教会では、マルタは最初のキリスト教国家の一つとも言われている。
それを示す文献も考古学的資料も存在はしないんだけどね。
(Bradt Malta and Gozo (Bradt Travel Guides) 参照)
時期的には2月とか、そのくらいかな。
そしてローマに到着し、監視付きではあるけれど、一人暮らしが許可された。
そこに住むユダヤ人たちにイエスの教えを説き、宣教に務めたと言う。
その後の物語は別のところで語られる。
伝承によって内容は変わるけれど、ローマで処刑されたと信じられているね。
剣で首をはねられたんだ。
そのため、絵画なんかだとパウロの象徴として剣がよく描かれている。
少しもはばかることなく、また妨げを受けることもなく神の国を宣べ伝え、
主イエス・キリストについて教え続けた。