5.アブラハム
文字数 812文字
アブラムはサライを連れてエジプト入りしたが、サライを妹ということにした。
ファラオはサライを宮廷に召し入れ、アブラムに多くの財産を与えた。
すると神様はファラオと宮廷の人々に災いを下した。
ゲラルの王アビメレクは、サラを召し入れた。
夜、神様がアビメレクの夢に出て言った。
「お前は召し入れた女の故に死ぬ。あの女は夫がいる」
アビメレクは多くの財産と共にサラをアブラハムに返した。
ペリシテ人の王アビメレクが窓から外を見て、イサクとリベカが戯れているのが見えた。
リベカがイサクの妻であることに気付き、アビメレクはイサクを呼び寄せて言った。
「あなたはわれわれに対して何ということをしたのか。もう少しで、民の一人があなたの妻と寝て、あなたはわれわれに咎を負わせるところだった」
いずれの場合も妹と言うのは、自分の身を守るためだって正当化しているんだ。
もし最初から妻だと言ったら、殺されて、奪われてしまうのではないか。
そんな風に恐れたということらしい。