天使と悪魔の聖書漫談

1.魔王ベルゼブブ

エピソードの総文字数=897文字

ヨシュアの死後、新たな世代となり、過去の様々なことが忘れられた。

あろうことかイスラエルの民はバアルとアシュトレトを崇拝し、神様の怒りに触れた。

なんちゅうか。

こいつらしょっちゅう浮気しとんな。

そしていつも通り、夫である神の怒りに触れるわけだ。
浮気者には死を、ですわ。
ビ、ビヨンデッタ……!?
お久しぶりですわ、お姉さま。

今までどこにいらしてたの?

わたくし、お姉さまに会いたくてずっと探していましたのよ。
いや、ほら、うちって天使の総大将やろ?

なんか悪魔と戦う準備せなあかんくて忙しかったんや。

なんだ、そんなことでしたの。

でしたらすぐにでも戦場でお会いできましたわね。

それ、僕も参加しなきゃダメかな……。
ともあれ、またバアルの名前が出てきたね。

アシュトレトも有名な神の名だよ。

草どもがしょうこりもなく、わたくしを崇め始めましたわね。

節操の無いこと。

ん?

ビヨンデッタは別に崇められてへんやろ?

バアルはウガリット神話の神。

バアル・ゼブル、つまり「崇高なるバアル」と呼ばれたんだ。

バアルを異教の神一般として言うこともあるけれど、ここでは固有名詞だね。

この「バアル・ゼブル」という言葉を「バアル・ゼブブ」とユダヤ人は置き換えた。

その意味は「蠅の王」または「糞の王」となる。

は、はぇぇ!
そう。

バアルとはこの私、魔王ベルゼブブのことなのよ!

ただ「ベルゼブブ」ってあんまり好きな響きではないの。

だから「ベルゼビュート」とフランス語読みを使わせていただいているわ。

「ビヨンデッタ」は、幻想小説家ジャック・カゾットの命名よ。

なかなか可愛らしいから、普段はこの名前で通しているのね。

解説ありがとう。
かまわなくってよ!
もう一方のアシュトレトもバアルと同じだね。

ウガリット神話の重要な女神だけれど、後世においてアスタロトという悪魔とされてしまう。

神様は怒り、イスラエルの民を敵の手に任せた。

イスラエルの民は窮地に立たされ、神様に生贄を捧げた。

すると神様は士師たちを起こし、士師たちはイスラエルの民を助けた。

なんやかんや言うて、神様は民を見捨て切れんわけやな。
ふうん。

そんな風に、うまくいくのかしら。

さて。

どうなることだろうね。

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