36.ユダ・イスカリオテ
文字数 1,592文字
「二日の後には過越の祭りを迎える。人の子は引き渡され、十字架につけられる」。
その頃、祭司長や長老たちはカイアファという大祭司の官邸に集まった。
策略を用いて、イエスを捕らえ、殺そうと相談したが、
「祭りの間はいけない。民衆のうちに騒動が起こるかもしれない」と言っていた。
弟子たちはそれを見て、香油を売れば貧しい人々に施すことができたと憤慨した。
イエスは婦人は自身の埋葬の準備をしてくれたと弁護し、婦人の行為を称えた。
「あの男をあなた方に引き渡せば、いったい、いくらくれますか」と言った。
祭司長たちは銀貨三十枚を支払った。
その時から、ユダはイエスを引き渡す機会を窺っていた。
『ヨハネによる福音書』では、ユダが金銭に貪欲である様子が記されている。
金入れを預かる立場であるにも関わらず、その中身をごまかし、盗んでいたとね。
金のために働く奴の方が信用できる場合もあるしな。
せやけど、たった銀貨30枚でイエス様を売るなんてあるんやろか。
銀貨30枚て、そのへんの奴隷と同じ値段やで。
「取って食べなさい。これはわたしの体である」。
また杯を取り、彼らに与えて仰せになった、
「これは罪の赦しのために、多くの人のために流される、わたしの契約の血である」。