11.ヨセフの「ざまぁ」展開
文字数 1,269文字
そして飢饉の七年間が始まり、世界中の人々が買い付けのためにエジプトを訪れた。
その中にはかつてヨセフを売った兄たちの姿もあった。
ヨセフは彼らに末の弟、ベニヤミンを連れて来いと告げた。
ベニヤミンはヨセフにとって実の弟である。
兄弟たちはカナンの地に帰り父ヤコブにそのことを伝えた。
父ヤコブは受け入れがたいと思ったが、兄弟の一人ルベンの説得により了承した。
兄弟たちが再びヨセフに会うと、ヨセフは父イスラエルの安否を聞いた。
そして弟のベニヤミンを見て感極まった。
奥の部屋に一度退いて涙を流した。
「申し開きできないことだ。自分たちも奴隷にしてほしい」と。
しかしベニヤミンだけを手元に置きたいヨセフは不要だと突っぱねた。
ユダは父イスラエルの悲しみについて滔々と語り、自らが身代わりになると願った。
ヨセフは耐え切れず、ついに己が弟のヨセフであることを明かした。