13.組織改革

エピソード文字数 821文字

アマレク人が来て、イスラエルの民と戦った。

ヨシュアはモーセの命に従い、アマレクと戦った。

モーセが手をあげるとイスラエルが優勢に、

モーセが手をさげるとアマレクが優勢になった。

アロンとフルがモーセの手を支え、ヨシュアが勝利した。

なんか急に戦い始めたけど、なんやこいつら。

アマレク?

彼らアマレク人はエサウの子孫だよ。

覚えているかい、ヤコブの兄さ。

ああ、あの!

長子の権利を奪われて、父親の祝福を詐取されて。

あげくに許そうとしたら、とんずらされた、エサウか!

アマレク人はイスラエルの仇敵として登場するんだ。

過去の因縁ってやつだね。

お兄ちゃんの恨みは子々孫々に伝わる……。
そんで、戦ってるやつはモーセやのうてヨシュアか。

これは誰なんやろか。

ヨシュアは今後の超重要人物なんだ。

後の『ヨシュア記』の主人公でもある。

ヨシュアという名前は「主は救う」の意味で、ギリシア語で「イエス」になる。

「イエス」か。

それはそれは……。

モーセは舅(しゅうと:妻の父)であるエトロと再会した。

モーセの話を聞いたエトロは神様への信仰をあつくした。

神様に生贄を捧げ、アロン、イスラエルの長老皆集まり、

神様の前で共に食事をした。

実家に顔出すんは大事やな。
モーセは神の教えにばかり従ってきたけれど、舅も学ぶべき“父”と言えるだろうね。

それを示すのが次の場面。

モーセは民を裁くために朝から晩まで座って民の相手をした。

それを見たエトロは非効率だと指摘した。

そして以下のように助言した。

有能で誠実な人々を選び、隊長として民の上に立たせなさい。

大きな事件はモーセ自身が裁き、小さな事件は彼らに任せて分担なさい。

要するに、今までは全部モーセがやっとったけど、いい加減回し切れんくなったってことやな。

役所とか裁判所とかの仕事を全部一人でやっとったら日が暮れるわ。

ここで、千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長、

という感じに組織作りをしたんだ。

まだ土地は無いけれど、いよいよ国づくりが始まったのさ。

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登場人物紹介

【ミカ】(性別:無性 時々 男性)

神様の命令で人々を見守ることになった大天使ミカエル。サタニャエルくんに色々教えてもらう生徒役。ただ何も知らないお馬鹿ではなく、それなりに常識人。特に戦争に関することはなかなか詳しい。無意味な殺戮は嫌うが、戦争そのものは悪と見做さない。ビヨンデッタの作った「ケーキ」にトラウマがある。


(うんちく)

その名は「神に似たるものは誰か」という意味を持つ。ミカエルはMa-Ha-Elと分解され、「偉大なる神」の意味ともされる。天軍の総帥であり、右手に剣を持った姿で描かれる。


聖書において天使の翼に関する記述は無い。その造形はギリシア神話における勝利の女神ニケ(Nike)が由来であると考えられている。


ミカエル、最大の見せ場は新約聖書『ヨハネの黙示録』12である。そこには以下のような記載がある。

「かくて天に戰爭おこれり、ミカエル及びその使たち龍とたたかふ。龍もその使たちも之と戰ひしが、勝つこと能はず、天には、はや其の居る所なかりき。かの大なる龍、すなわち惡魔と呼ばれ、サタンと呼ばれたる全世界をまどはす古き蛇は落され、地に落され、その使たちも共に落されたり。」

おそらくは翼の生えた勝利の女神と、戦争における戦士の姿とが融合され、現代におけるミカエルのイメージを形作ったのであろう。

【サタニャエル】(性別:???)

ミカちゃん一人だと心配なので付いて来た。色んなことに詳しい黒猫。「サタニャエル」を名乗っているが、悪魔サタナエルと同一視されるかは謎。ビヨンデッタから「サマエル」と呼ばれてもおり、そうであれば楽園でイヴを誘惑した蛇であるとも言える。非常に好奇心旺盛で勉強熱心。たまに悪魔っぽいが、基本的には常識的。


(うんちく)

「猫に九生有り」のことわざは、高いところから落ちてもうまく着地してしぶとく生き残る、タフさから来ていると考えられる。何故「九生」なのかは定説は無いが、エジプト神話の猫頭の女神バステトが九つの魂を持っていたことに由来するのではないか、と言われる。そのようにしぶとい猫を殺すには「好奇心」が効果的であるとことわざは言う(「好奇心は猫を殺す」)。つまり人に知恵を与えたサマエルが、その罪によって神の罰を受けることの暗示として、サタニャエルというキャラクタは造られている。


サマエルは「神の悪意」という意味を持つ。12枚の翼を持つことから、堕天使ルシファーとも同一視される。

【ビヨンデッタ】(性別:男性 or 女性)

ミカを「お姉さま」と慕う悪魔の少女。その正体はソロモン72柱序列第1位ともされる魔王ベルゼブブ。ニーチェを好み、強き者が強くある世界こそが最も美しいと考えている。人間を「草」と呼び、その愚鈍さを嘲笑する。


(うんちく)

作中にあるように、ベルゼブブの由来はウガリット神話における豊穣の神バアル・ゼブル。バアルの信仰は旧約聖書において偶像崇拝として忌み嫌われ、度々敵対した。バアル・ゼブルをバアル・ゼブブと読み替えることで、その意味を「気高き主」から「蠅の王」へと貶めた。


「ビヨンデッタ」の名前は幻想小説の父J・カゾットの『悪魔の恋』に由来する。主人公のアルヴァーレは知的好奇心により悪魔ベルゼブブを呼び寄せ、そのベルゼブブは「ビヨンデット」という名の少年として彼に仕えた。やがて「ビヨンデット」は「ビヨンデッタ」という少女となり、アルヴァーレに強く愛を語る。そしてアルヴァーレは苦悩の末にビヨンデッタを愛してしまう。あまりにあっけない結末についてはここで語らない。


ウィリアム・ゴールディングの『蠅の王』は死の象徴として蠅が描かれる。また、理性を凌駕する闘争心は豚の首として表れた。作中でビヨンデッタが豚肉を好んでいるのも、そうした背景による。

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