13.イエスの愛しておられた弟子
文字数 1,174文字
弟子の一人が、イエスの胸に寄り添って食事の席に着いていた。
その弟子をイエスは愛しておられた。
その弟子はイエスの胸元に寄りかかったまま尋ねた、
「主よ、誰のことですか」。
端的に言えばイエスとヨハネの同性愛関係についてだね。
現代の神学者ロバート・ゴスは古代ギリシアの「少年愛」を連想するとした。
古代ギリシアの市民階級において、大人の男と少年との自由恋愛は一つの文化だ。
「愛した」とか「loved」とか訳されている箇所だけどね。
元のギリシア語では「エーガパ(ēgapa)」とある。
これは性的な愛を意味するエロース(eros)ではなく、慈愛のアガペ(agape)を意味する。
そこで、姉妹はイエスの所に人を送って、
「主よ、あなたの愛しておられる者が病気なのです」と言わせた。
新約聖書外典の一つ『マリアによる福音書』では、マリアは誰よりもイエスに愛された。
マリアが何者かは明確ではないけれど、マグダラのマリアだろうと言われているね。