24.受難告知
文字数 1,169文字
律法学者たちから多くの苦しみを受けて、殺され、
そして三日目に復活することを、弟子たちに打ち明け始められた。
イエスは振り返って、ペトロに仰せになった、
「サタン、引き下がれ。
お前は、わたしをつまずかせようとしている。
お前は、神のことではなく、人間のことを考えている」。
もしくは荒れ野で行ったサタンとのやり取りの延長線上にあるとも言える。
ペトロの発言は、当人は意図せざるものでも、悪魔の誘惑みたいなものだったのさ。
わたしのために自分の命を失う者は、それを得る。
これは信仰無き生の虚しさを語る場面だ。
イエスと共に歩むのは苦難の道だけれど、その先には真実の生がある。
逆にイエスを捨てて自分のために生きても、そこには嘘の生しかない。
その時、イエスの顔は太陽のように輝き、衣は光のように白く光った。
すると彼らの前にモーセとエリヤが現れて、イエスと語り合っていた。
「お望みなら、わたしはここに三つの仮の庵を造りましょう」
すると、雲の中から声がした、
「これはわたしの愛する子、わたしの心にかなう者。彼に聞け」。