3.安息日⇒サバト?

エピソード文字数 920文字

ミカちゃんは「サバト」と聞いて何を思う?
そら「サバト」言うたらあれやろ?

魔女がやるやつや。

ヨーロッパにおける悪魔崇拝の集会ですわね。

魔女たちが集まり、悪魔を呼び催す夜会ですのよ。

実はこのサバト(Sabbath)の語源はシェバト(Shabbat)という説が有力だ。

シェバトとはヘブライ語で安息日のことを言う。

安息日はユダヤ教徒にとって土曜日、キリスト教徒の日曜日だね。

なんで安息日が土曜と日曜でちゃうんやろ。

みんな仲良く土曜にしたらええのに。

正確に言うとキリスト教の教派によって安息日の定義が異なる。

彼らにとって日曜はイエス・キリストが復活した曜日。

だから日本語や中国語で「主日(しゅじつ)」、英語では「Lord's Day」と言う。

カトリックは土曜を安息日とし、主日とは区別する。

対してプロテスタントの清教徒(ピューリタン)は日曜を安息日とした。

中でも安息日厳守主義者は、仕事どころかレクリエーション活動も禁じている。

退屈ですわね。

まさにピューリタン(潔癖)で、「バカ正直」な連中というわけ。

休みの日に遊びに出られへんとか。

うちには考えられへんけどな。

あと、サバトの話はなんでやろ。

安息日と魔女の集会なんて対極的やんか。

反ユダヤ主義の影響があると言われている。

何やら怪しげなことをする連中、とでも思っていたのかな。

とても愉快な絵ですこと。

可愛らしい童どもがはしゃいじゃって、まあ。

17世紀、南ネーデルラントの画家フランス・フランケン・ヤンガー。

彼は一枚の絵の中に様々なキャラを埋め込むから、見ていて飽きないね。

長い前振りになったけれど、『ネヘミヤ記』で安息日が再開される。

ネヘミヤは安息日に働く人々を見て怒るのさ。

「何と言う悪事を働いているのか!」ってね。

立派な人やな。

今の日本に必要な人物ちゃうか。

エルサレムの門を安息日が終わるまで開いてはいけない。

それゆえ商人たちは一度か二度、エルサレムの外で夜を明かした。

ネヘミヤは彼らに警告して言った。

「また同じことをすれば、お前たちを処罰する」

その時以来、商人たちは安息日には来なくなった。

働かんで済むのは嬉しいけど、買い物はどないしたらええんや?
安息日の間は家事もやっちゃダメだからね。
マジか。
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登場人物紹介

【ミカ】(性別:無性 時々 男性)

神様の命令で人々を見守ることになった大天使ミカエル。サタニャエルくんに色々教えてもらう生徒役。ただ何も知らないお馬鹿ではなく、それなりに常識人。特に戦争に関することはなかなか詳しい。無意味な殺戮は嫌うが、戦争そのものは悪と見做さない。ビヨンデッタの作った「ケーキ」にトラウマがある。


(うんちく)

その名は「神に似たるものは誰か」という意味を持つ。ミカエルはMa-Ha-Elと分解され、「偉大なる神」の意味ともされる。天軍の総帥であり、右手に剣を持った姿で描かれる。


聖書において天使の翼に関する記述は無い。その造形はギリシア神話における勝利の女神ニケ(Nike)が由来であると考えられている。


ミカエル、最大の見せ場は新約聖書『ヨハネの黙示録』12である。そこには以下のような記載がある。

「かくて天に戰爭おこれり、ミカエル及びその使たち龍とたたかふ。龍もその使たちも之と戰ひしが、勝つこと能はず、天には、はや其の居る所なかりき。かの大なる龍、すなわち惡魔と呼ばれ、サタンと呼ばれたる全世界をまどはす古き蛇は落され、地に落され、その使たちも共に落されたり。」

おそらくは翼の生えた勝利の女神と、戦争における戦士の姿とが融合され、現代におけるミカエルのイメージを形作ったのであろう。

【サタニャエル】(性別:???)

ミカちゃん一人だと心配なので付いて来た。色んなことに詳しい黒猫。「サタニャエル」を名乗っているが、悪魔サタナエルと同一視されるかは謎。ビヨンデッタから「サマエル」と呼ばれてもおり、そうであれば楽園でイヴを誘惑した蛇であるとも言える。非常に好奇心旺盛で勉強熱心。たまに悪魔っぽいが、基本的には常識的。


(うんちく)

「猫に九生有り」のことわざは、高いところから落ちてもうまく着地してしぶとく生き残る、タフさから来ていると考えられる。何故「九生」なのかは定説は無いが、エジプト神話の猫頭の女神バステトが九つの魂を持っていたことに由来するのではないか、と言われる。そのようにしぶとい猫を殺すには「好奇心」が効果的であるとことわざは言う(「好奇心は猫を殺す」)。つまり人に知恵を与えたサマエルが、その罪によって神の罰を受けることの暗示として、サタニャエルというキャラクタは造られている。


サマエルは「神の悪意」という意味を持つ。12枚の翼を持つことから、堕天使ルシファーとも同一視される。

【ビヨンデッタ】(性別:男性 or 女性)

ミカを「お姉さま」と慕う悪魔の少女。その正体はソロモン72柱序列第1位ともされる魔王ベルゼブブ。ニーチェを好み、強き者が強くある世界こそが最も美しいと考えている。人間を「草」と呼び、その愚鈍さを嘲笑する。


(うんちく)

作中にあるように、ベルゼブブの由来はウガリット神話における豊穣の神バアル・ゼブル。バアルの信仰は旧約聖書において偶像崇拝として忌み嫌われ、度々敵対した。バアル・ゼブルをバアル・ゼブブと読み替えることで、その意味を「気高き主」から「蠅の王」へと貶めた。


「ビヨンデッタ」の名前は幻想小説の父J・カゾットの『悪魔の恋』に由来する。主人公のアルヴァーレは知的好奇心により悪魔ベルゼブブを呼び寄せ、そのベルゼブブは「ビヨンデット」という名の少年として彼に仕えた。やがて「ビヨンデット」は「ビヨンデッタ」という少女となり、アルヴァーレに強く愛を語る。そしてアルヴァーレは苦悩の末にビヨンデッタを愛してしまう。あまりにあっけない結末についてはここで語らない。


ウィリアム・ゴールディングの『蠅の王』は死の象徴として蠅が描かれる。また、理性を凌駕する闘争心は豚の首として表れた。作中でビヨンデッタが豚肉を好んでいるのも、そうした背景による。

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