16.平和ではなく剣を
文字数 1,226文字
わたしが来たのは、平和ではなく剣を投ずるためである。
嫁をその姑と対立させるためである。
隣人を信じるな、友を信頼するな。
お前の胸に寄りかかる者に対しても、お前の言葉を慎め。
息子は父を侮辱し、娘は母に、嫁は姑に逆らうからだ。
人の敵はその家の者なのだ。
しかし、わたしは主を仰ぎ見る。
わたしの救いの神を待ち望む。
わたしの神は耳を傾けてくださる。
わたしはあなた方に平和を残す。
わたしの平和をあなた方に与える。
わたしは世が与えるように、これを与えるのではない。
心を騒がせることはない。恐れることもない。
けれど別々と考えることも出来る。
アイルランド国宝で「世界で最も美しい本」と呼ばれるケルズの書では別解釈だ。
「わたしは平和のため(だけ)に来たのではなく、成功のために(も)来た」とある。
「剣」を「成功」に置き換えたわけだ。