28.イエスと金持ちの青年
文字数 1,107文字
「先生、永遠の命を得るためには、どんな善いことをすればよいのでしょうか」
と言った。
「もし完全になりたいのなら、帰って、あなたの持ち物を売り、貧しい人々に施しなさい。
そうすれば、天に宝を蓄えることになる。それから、わたしに従いなさい」。
「金持ちが神の国に入るよりは、らくだが針の穴を通る方が易しい」。
その点、深い悲しみを表して立ち去った青年はとても誠実だったと言える。
と言うのは、ディートリヒ・ボンヘッファー。
ヒトラー暗殺計画に加担したかどで逮捕され、刑死となったキリスト教神学者だよ。
彼は正直さゆえにイエスから去って行った。
それは不服従による見かけ上の信仰よりもずっと約束されたものとなるだろう。
(『The Cost of Discipleship(弟子期間の負担)』参照)
「わたしたちは一切を捨てて、あなたに従ってきました。
いったい、何を頂けるのでしょうか」。
「わたしの名のために、家、兄弟、姉妹、父、母、子、畑を捨てた者はみな、
そのいく倍もの報いを受け、永遠の命を受け継ぐ」。