第164話 5ヶ月と9日目 11月3日(火)
文字数 2,093文字
今日は文化の日なのに、まったく文化的ではない肉体労働の派遣バイトで汗にまみれた。
あの「渡る世間に鬼はなし」で有名な橋田壽賀子氏を初め、世間には文化勲章を授与される人も居ると言うのに何の因果だろう。
元来はこの11月3日は明治帝の誕生日であり「天長節」と言う名の記念日で、大正時代も続いた祭日であったらしい。
戦後日本政府は国民に馴染みの有る記念日の存続を懇願したが、GHQに難色を示され結果「文化の日」に改名した上で祭日に認められたとのこと。
祭日を決める事までアメリカにお伺いを立てていたのだから、何とも情けない話だがそんなものはこの文化の日だけじゃない。
他にも色々とアメリカには伺いを立てねばならない事は山ほど有る。
何と言っても敗戦国日本なのである。
いっそのこと「日本国」じゃなく、「米国領自治連邦区日本準州」にした方が良くはないか。
と、真剣に考えてみると、やはり国民皆保険制度、或いは年金の面と、国防がアメリカにおんぶに抱っこのままて良いから兵役はないし、税金が今より安くならないなら「日本国」で、ま、良いか。
今度の大統領がトランプになろうがバイデンになろうが、ニホンは変わんねえからなぁ。
と、言う短絡的な結論を導き出してしまうのは私だけではなく、戦後の日本人の常だろう。
それが日本人の本音のように思うが如何か。
金で決着が着く話ならそれでいいじゃん。
みたいなことなのだ。
然るに私のような貧人はどうするのだ。
ま、いいか、どの道それはどうにもならない話だし。
と、どうにもならない話はさて置こう。
さて、日本人に取って意味の有る記念日なのに寄りにもよって肉体労働とはなあ、と、思いつつもしかしバイト中はほぼ首から上は使わずに労働に勤しんだ今日。
往路の朝一のメトロの中或いは現場迄の道中ではこれと言って面白い事もなく、かと言って復路でも面白いことはなさそうなので、ここはひとつ派遣バイト先の周辺を散策しみようと思い立ち、何はともあれ熱帯魚屋さんを訪ねた。
場所は足立区北千住である。
否、馬鹿にしているのでも、批判しているのでもなく、凄く下町感漂う良い感じだったのだが、やはり何時もと勝手が違い入りそびれた。
何故ならそこはお店屋さん感がまったく無く、民家の中にポツンとお店が在る感じで、常連でもない私がとてもではないが入れる雰囲気ではない。
とは言え何かアットホームで下町情緒漂う、言うならば映画「三丁目の夕陽」で見た風景。
北千住の情緒は楽しめたがやはり濾過器のフィルターを買ったのは、新宿の熱帯魚店。
買い物を終えても尚も面白いことなし。
結局何事も無く何も書けないのか、と諦め掛けて帰途に就いた道すがら、SFか、否、ホラーか、否、異世界ファンタジーか。
と、言うくらいに不思議なキャラの女性が居たのだ。
恐らくその女性は顔を全取っ替えしたのだと思うが、綺麗とか可愛いとかではなく、怖い、或いは痛い、と言う表現がピッタリのまったく人間感の無い顔をしていた。
さすがは新宿である。
何なら変態プリキュア女装オジサンの18Rに会っても良いかくらいの勢いで、新宿サブナードを最後に一通り見ての帰りだったのだ。
奇しくもカフェにその女性を発見した。
蝋人形のようでもあり、ハイテクのフェスで見掛けるAI搭載型アテンダントロボットのようでもあり、兎に角顔を弄り過ぎている。
SFか、ホラーか、否、異世界ファンタジーかと私が言ったニュアンスをお汲み取り戴けただろうか。
そして直後私は彼女に或る診断を下した。
競馬依存症ならぬ整形依存症だと。
しかしそんな事を言える筈もないし、余り見詰める訳にもいかず、立ち去るしかなかったのだが、恐らく彼女はまた顔を弄る筈だ。
何故なら私が馬券を買いたいと思うように、彼女も絶対整形したいと思う筈だからだ。
もう2センチだけ鼻を高く、みたいに。
でも、それ以上はやってはいけない。
今ならまだ間に合う。
と、言うタイミングはとうに過ぎているし、
何とかしてあげたいのだが、私にはどうにも。
整形外科も整形外科だが、金儲けの種をみすみす摘むことになる。
「それ以上は止めなさい」
などとは言うまい。
悲しいかなもう手遅れだ。
唯一可能性があるとしたら、次元転位装置かもしくはタイムマシンで時間を遡るかだが、これは小説ではなく飽く迄現実の話だ。
彼女のことは非日常と言えば非日常である。
しかし私には何とも出来ないし、不思議な出会いと思い捨てるしかない。
とか、言ってるうちに今日も競馬の開催時間
もパチンコ屋の閉店時間も過ぎた。
やはり今日の競馬やパチンコでの無事は、ハイテクフェスのAI搭載型アテンダントロボット、否、整形依存症の不思議キャラの女性に感謝だ。
明日の競馬やパチンコでの無事は、整形女子の依存症解消で確実としたいところだが、もし次に会ったらまた何処かを弄ってそうなので、明日の無事は日向君の良い写真が撮れることで確実とする。
それなら出来そう。
追伸・何か編集してみたくなったので、
朝日を浴びる日向君です。
あの「渡る世間に鬼はなし」で有名な橋田壽賀子氏を初め、世間には文化勲章を授与される人も居ると言うのに何の因果だろう。
元来はこの11月3日は明治帝の誕生日であり「天長節」と言う名の記念日で、大正時代も続いた祭日であったらしい。
戦後日本政府は国民に馴染みの有る記念日の存続を懇願したが、GHQに難色を示され結果「文化の日」に改名した上で祭日に認められたとのこと。
祭日を決める事までアメリカにお伺いを立てていたのだから、何とも情けない話だがそんなものはこの文化の日だけじゃない。
他にも色々とアメリカには伺いを立てねばならない事は山ほど有る。
何と言っても敗戦国日本なのである。
いっそのこと「日本国」じゃなく、「米国領自治連邦区日本準州」にした方が良くはないか。
と、真剣に考えてみると、やはり国民皆保険制度、或いは年金の面と、国防がアメリカにおんぶに抱っこのままて良いから兵役はないし、税金が今より安くならないなら「日本国」で、ま、良いか。
今度の大統領がトランプになろうがバイデンになろうが、ニホンは変わんねえからなぁ。
と、言う短絡的な結論を導き出してしまうのは私だけではなく、戦後の日本人の常だろう。
それが日本人の本音のように思うが如何か。
金で決着が着く話ならそれでいいじゃん。
みたいなことなのだ。
然るに私のような貧人はどうするのだ。
ま、いいか、どの道それはどうにもならない話だし。
と、どうにもならない話はさて置こう。
さて、日本人に取って意味の有る記念日なのに寄りにもよって肉体労働とはなあ、と、思いつつもしかしバイト中はほぼ首から上は使わずに労働に勤しんだ今日。
往路の朝一のメトロの中或いは現場迄の道中ではこれと言って面白い事もなく、かと言って復路でも面白いことはなさそうなので、ここはひとつ派遣バイト先の周辺を散策しみようと思い立ち、何はともあれ熱帯魚屋さんを訪ねた。
場所は足立区北千住である。
否、馬鹿にしているのでも、批判しているのでもなく、凄く下町感漂う良い感じだったのだが、やはり何時もと勝手が違い入りそびれた。
何故ならそこはお店屋さん感がまったく無く、民家の中にポツンとお店が在る感じで、常連でもない私がとてもではないが入れる雰囲気ではない。
とは言え何かアットホームで下町情緒漂う、言うならば映画「三丁目の夕陽」で見た風景。
北千住の情緒は楽しめたがやはり濾過器のフィルターを買ったのは、新宿の熱帯魚店。
買い物を終えても尚も面白いことなし。
結局何事も無く何も書けないのか、と諦め掛けて帰途に就いた道すがら、SFか、否、ホラーか、否、異世界ファンタジーか。
と、言うくらいに不思議なキャラの女性が居たのだ。
恐らくその女性は顔を全取っ替えしたのだと思うが、綺麗とか可愛いとかではなく、怖い、或いは痛い、と言う表現がピッタリのまったく人間感の無い顔をしていた。
さすがは新宿である。
何なら変態プリキュア女装オジサンの18Rに会っても良いかくらいの勢いで、新宿サブナードを最後に一通り見ての帰りだったのだ。
奇しくもカフェにその女性を発見した。
蝋人形のようでもあり、ハイテクのフェスで見掛けるAI搭載型アテンダントロボットのようでもあり、兎に角顔を弄り過ぎている。
SFか、ホラーか、否、異世界ファンタジーかと私が言ったニュアンスをお汲み取り戴けただろうか。
そして直後私は彼女に或る診断を下した。
競馬依存症ならぬ整形依存症だと。
しかしそんな事を言える筈もないし、余り見詰める訳にもいかず、立ち去るしかなかったのだが、恐らく彼女はまた顔を弄る筈だ。
何故なら私が馬券を買いたいと思うように、彼女も絶対整形したいと思う筈だからだ。
もう2センチだけ鼻を高く、みたいに。
でも、それ以上はやってはいけない。
今ならまだ間に合う。
と、言うタイミングはとうに過ぎているし、
何とかしてあげたいのだが、私にはどうにも。
整形外科も整形外科だが、金儲けの種をみすみす摘むことになる。
「それ以上は止めなさい」
などとは言うまい。
悲しいかなもう手遅れだ。
唯一可能性があるとしたら、次元転位装置かもしくはタイムマシンで時間を遡るかだが、これは小説ではなく飽く迄現実の話だ。
彼女のことは非日常と言えば非日常である。
しかし私には何とも出来ないし、不思議な出会いと思い捨てるしかない。
とか、言ってるうちに今日も競馬の開催時間
もパチンコ屋の閉店時間も過ぎた。
やはり今日の競馬やパチンコでの無事は、ハイテクフェスのAI搭載型アテンダントロボット、否、整形依存症の不思議キャラの女性に感謝だ。
明日の競馬やパチンコでの無事は、整形女子の依存症解消で確実としたいところだが、もし次に会ったらまた何処かを弄ってそうなので、明日の無事は日向君の良い写真が撮れることで確実とする。
それなら出来そう。
追伸・何か編集してみたくなったので、
朝日を浴びる日向君です。