第83話 2ヶ月と20日目 8月14日(金)

文字数 778文字

 神懸かっていたのは今日もであった。
 叔母から貰ったお供えの現金書留の中にもう一枚お中元と銘打たれた白い封筒があり、その中に5千円が入っていたことが判明した。
 これはやばい。
 完全な臨時収入である。
 今日お供えを貯金に回すべくATMへと向かう前のこと、思わすガッツポーズをした。
 と、言っても競馬やパチンコに金を出す気はない。
 サマージャンボ最終日の今日、狙いは一つである。
 問題は連番で10枚買うか、バラで10枚買うかだ。
 やはりここは連番を買おう。
 何故ならここまでツキが続くのだから、連番を買うしかない。
 バラの方が当たる確率は若干上がるらしいが、そんなことはどうでも良いのだ。
 競馬と違って外れても1割は返ってくるし、
おまけに宝くじポイントまで付与されるのだ。
 それに泣いても笑ってもジャンボは年に2回しかない。
 バラと連番を3000円ずつ6000円もしくは今回のように9000円買っても、月間にすると1500円で、ポイントと1割戻ってくることを計算に入れると月間900円から1300円と言うところか。
 競馬をしているときにはそんな小学生でも出来る計算が出来ないのだから、やはり競馬依存症は脳の病気と言う他はない。
 それに今日はJRAのコロナ対策としての寄附金の少なさに激怒して、先程ノベルデイズの自分の評論集に腹立ちを吐露したばかりで、JRAへの怒りが収まらないのだ。
 今となっては馬券を買うどころかJRAや競馬界に対する嫌悪感や、或いは憎しみとでも言うべき感情が芽生え、競馬の不祥事や理不尽を見聴きするだけで総毛立ちそうになる。
 今日の無事も明日の無事も確実だが、この怒りを何処にぶつけよう。
 ん、否、しかし、今この日誌に自身の怒りや憤りを書けているのだから、ま、いいか。
 何より読書諸兄に感謝である。
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