第77話 2ヶ月と14日目 8月8日(土)

文字数 662文字

 バイトの日は安心だ。
 兎に角競馬やパチンコどころではない。
 肉体労働だし丸1日何も考えないのだから、これ程自主治療に取って良いことはない。
 しかし昨日麻生大臣が9月末までの雇用調整助成金の延長は、未だに話し合われていないと言っていた。
 今本業の勤務先が休業補償してくれているのは、雇用調整助成金のお陰だ。
 これが9月末で打ち切りになるとバイトなんかしてる場合ではなくなる。
 でもそうなると競馬やパチンコなんて、バイト以上にそれどころじゃなくなる訳で、自主治療には最適かも。
 などと呑気なことを言ってる場合じゃない。
 自分どころか会社の存亡の危機だ。
 て、言うか、日本と言う国家自体の存亡の危機だ。
 そのことをネタにして小説でも書いてみるか、と、言う呑気なことも言っていられない。
 コロナ感染者数は一向に減らないし、ワクチンもまだ先の話みたいだ。
 などと考えても自分にどうにかできる訳でもないし、まあなる様になるか、今迄もそうだったし。
 と、楽観的阿保な自分。
 しかしプロの作家さんで売れてて蓄えの有る人は良いだろうけど、デビューして間がなくてこれからと言う作家さんはどうするのだろう。
 そう考えると自分はデビュー出来てなくて本当に良かった。
 それに自分がプロになれる可能性は、宝くじで7億円当てるよりも低い。
 と、またまた楽観的阿保な自分。
 バイトも無事終わったし取り敢えず寝るか。
 今日の無事に感謝しつつ、明日の無事を確信して、尚且つプロデビュー出来ていない自分にも感謝である。
 
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