第63話 1ヶ月と31日目 7月25日(土)

文字数 989文字

 昨日の計画を今日実行した。
 遠出は出来なかったのだがポケットに五千円札一枚だけ突っ込み、カードもその他現金も財布ごと家に置いてパチンコに出掛けた。
 本当は三千円だけ持っていくつもりが、1000円札が家になかったので已む無く五千円札に。
 何故パチンコに行ったかと言うと、無性に馬券を買いたくなったからだ。
 出掛けたのは土曜のJRA競馬最終レースの始まる少し前で、カードは家にあるからとれだけ馬券を買いたくても一度家を出ると買えない。
 家に居るとどうしても競馬のことを考えてしまうのだ。
 こう言うときは手ぶらで家を出るに限る。
 せっかく今日まで競馬を止めているのだ。
 絶対馬券を買う訳にはいかない。
 馬券を買うよりは少額パチンコの方がましだと思い行動に移した。
 また何故無性に馬券を買いたくなったかは、
今振り返ってみると金銭的なストレスだろう。
 自分ん家のアパートの更新で、今日管理会社が来月中頃までに金を払えと言ってきたのだ。
 分かってはいたが大金が出ていくストレスを少なからず感じた。
 負ける確率か高いのは分かっているのに、もう一つの脳が勝てそうだから馬券を買って金を増やせ、と、妙なことを言ってくる。
 やはり自分の脳は狂っている。
 そのことを今日再確認した。
 買おうと思っていた最終レースの馬は2頭
とも馬券圏外で、もし馬券を買っていたら二万から三万突っ込んでいたように思う。
 負けを覚悟していたパチンコは400円の勝ちで終わった。
 負けても良かったのだが、得てしてこう言うときは勝つものである。
 半今日のように反動が出たときにするパチンコよりも良い何かを探さなければならないが、先ずは競馬を止めることが先だ。
 してみると今の私は競馬とパチンコ、2方面の敵と闘っているようなものだ。
 競馬と言う強敵を避ける為に、与し易い抑えの効くパチンコに頼ったのである。
 今日の私は正にそう言う状態であった。
 たまたまパチンコで勝ったから金銭的な被害はないが、パチンコをしたのには違いない。
 従って今日は今日の無事に感謝とは言えないだろう。
 あぁ、競馬依存症の薬が発売されないものだろうか。
 毎日が苦しい。
 とは言え実害が無かったことには感謝だ。
 明日から漸く自主治療2ヶ月目に入る。
 2ヶ月目も今迄同様創意工夫、鋭意努力だ。
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