第178話 5ヶ月と23日目 11月17日(火)

文字数 1,394文字

 今日未だに編集と校閲を繰り返している自分とは対象的に、推し作者さんが古代文明をベースに壮大な転生小説を上梓した。
 あんな風にスラスラと壮大な物語を書ける人には、自分のこの遅さは理解出来ないかも知れないが、しかし自分のペースでしか書けないのだから、こればっかりは仕方がない。
 ま、ボチボチ行こう。
 と、半分落ち込み、半分刺激を受けながらも、その推し作者さんの小説を読んだのは夜で、昼間は「パラサイト」を観ていた。
 兎に角最高だった。
 良過ぎて3度観た。
 パラサイトを始め今後ポンジュノ監督の作品を「韓国映画」、と、言うのはどうなのか。
 と、言うのもこの「パラサイト」は「芸術作品」であり、所謂韓流ファンの女性達が好む、「冬のソナタ」や「天国の階段」などの「韓流恋愛ドラマ」や、「トンイ」や「イ・サン」などの「韓流恋愛時代劇」とは一線を画す。
 否、一線で済むか?
 と、言うくらいに深く芸術性に富んでいる。
 これは確かに「韓国映画」だが、「韓流モノ」と勘違いしてしまうので、たとえば「コリア・アート」とか「韓国芸術映画」とするか、
何れにしても既存の韓国モノとは圧倒的に違うのだ。
 そこを察してか自宅近くのゲオでも、ハリウッド映画のコーナーに並べてあった。
 しかし「韓国映画」以外の別称を待ちたい処ではある。
 ヘル・コリアと言われる韓国の格差社会を奥の深い処で抉り、上流階級の人間が半地下に住む人間を汚れた獣のように鼻を摘んで蔑む。
 エンディングでは殺人が殺人を呼び、それでも半地下に済む事を余儀なくされ、其処から一生脱げ出せずに生き続ける底辺の人達。
 財閥解体どころか格差社会を永遠に解消出来ない韓国の生き地獄と、完全に未来の閉ざされた閉塞国家。
 そんな韓国の現況を見事に表現してみせたポンジュノ監督。
 しかし彼は今休養中でアカデミー賞受賞をしたと言うのに、早く「パラサイト」の事は忘れて次の映画に取り掛かりたいらしい。
 それが文在寅(ムンジェイン)大統領との晩餐会の為、青瓦台に呼ばれた直後のコメントだと言うのが興味深い。
 と、言うのもこの作品がアカデミー賞に選ばれた事が、青瓦台としては痛し痒しだからだ。
 問題はこの作品の内容にある。
 この「パラサイト」がヘル・コリアとしての韓国の現況を世界に曝け出したのと同義で、見方によっては国を変える事も出来ず、単に手を拱ているだけの韓国政府の無能を世界に露見させたとも取れる。
 つまりアカデミー賞受賞の栄誉が、一方では韓国の政府批判に繋がっているのだ。
 何とも哀しい事だが事実だ。
 青瓦台がポンジュノ監督に何を言ったかは分からないが、彼には今後もそんな声には負けずにアグレッシブに映画に取り組んで貰いたい。
 とか、考えているうちに、今日も競馬の開催時間もパチンコ屋の閉店時間も過ぎた。
 やはり今日の競馬やパチンコでの無事はパラサイトのお蔭だろう。
 明日の競馬やパチンコでの無事は、推し作者さんに続き「転生小説」を上梓させたいところだが、編集と校閲に後数日掛かりそうだ。
 ボチボチと小説現代の書評分が読み終わりそうなので、そっちの方も書きたいものだ。
 ま、兎に角遅いが、頑張るニャア。
 あれ、これって、このニャアって何処かで使ってたなぁ。
 でも、後方支援に徹するのニャア。

 追伸・今日は写真を撮らせてくれないので、
    ちょっと前の日向君です。
 
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