第191話 6ヶ月と5日目 11月30日(月)

文字数 1,887文字

 今日は派遣バイトが有ったのでバイト中色々と考え事をしたかったのだが、事務仕事だったのでそれも儘ならなかった。
 なので復路の電車の中で考えてみたのだが、やはり的を狙って矢を放つのは逸れた時に怖いのである。
 どう言う事かと言うと、今迄自分はノベルデイズのコンテストには悉く、運営側の思惑に反し「悪い方向に期待を裏切る」と言う信念の許に作品を上梓させてきた。 
 つまり芸人風に言うとノベルデイズ内で、それなりに「爪痕を残す」事をしたかったのだ。
 運営側が絶対に受賞させれないような作品を上梓させ、まさかそんな風に書く?、と、言った具合だ。
 それなりに認めて貰えた人も居た。
 例えばF1層向けの「愛されなくても別に」
に、国体護持や売春法の問題などを提起する事によって、1番望まれていない書評となる。
 もっと女性的なフェミニンな仕上げにしなければならないのに、誰がそんな書評を読みたいの? と、なる。
 この人どうかしてるんじゃない、と。
 勿論それこそが狙いな訳であり、そんなズレた書評を書く人はいない訳で大いに目立った。
 またお仕事小説ではリモートワーク、とか、離れて会えない家族の為に、とか。
 運営側はほっこりするような、暖かい、そんな作品を欲しがっていた筈だ。
 それも分かっている。
 そこに在日韓国人の問題提起や香港の共産化問題など、運営側が1番欲しくない小説を上梓した。
 これも結構目立った。
 つまり自分は運営側の意図を逆手に取り、意図に沿い1万円貰う事よりも悪い方向に期待を裏切る事、それ即ち目立つ事の方を選んでいたのだ。
 今迄は絶対に賞など取れない方向で頑張って来た。
 今回の転生小説でも運営側の意図を逆手に取り、かなり目立ったつもりだ。
 絶対に賞は取れないが、悪い方向に裏切りまくったと言う手応えはある。
 韓国での日本叩きや七生報国或いは東條英機の戦陣訓をテーマにするなど、運営側が1番避けたい所だ。
 但し今迄ずっと運営側の意図と、どんな作品が賞を取るかの予測は悉く当たった。
 そこで今迄の自分の信念に背く事にはなるが、運営側の意図する処で1番欲しいものは何かを徹底的に分析し、的の真ん中を狙って矢を放ってしまったのだ。
 自身の選球眼と今の実力を試したくなったのである。
 今回の小説現代書評は正にそれ。
 狙ったのだ。
 そうなると真摯に取り組んでいる推し作者さんの悩みが解った。
 今日の書評やお仕事小説の結果発表は自分の落選は全く気にならなかったし、それを狙っていたのだから至極当然の事。
 それに先月の愛され書評やお仕事小説の運営側の意図も、こんな作品が賞を取るだろうと言う予測も凡そ的中した。
 しかしもし来月末の発表で自分の小説現代書評がかすりもしなかったら、と、考えるとやはり恐怖だ。 
 打ちのめされるだろうな、と。
 転生小説は絶対に受賞しないので気楽なものだが、小説現代書評が全くかすりもしなかったらその時は・・・・・。
 ま、その時は、1からやり直さないと。 
 然しそれにしても推し作者さんの今日の小説は凄かった。
 やっぱり一度脳をパカっと割ってみたい。
 小宇宙とか獅子座流星群とかが出て来る筈。
 それと推し作者さんで思い出したが、モノの呟きでは唯一予測が外れた。
 ため息をテーマにした推し作者さんの、「喜びのためのわたし」は絶対に受賞する筈だったのだが、どうやらコンテストは一度取ると殿堂入りするようで、同じ人が二度は取らないみたいだ。
 その意味でもやっぱり裏切る方がいいかも。
 あ、でも、今回狙ってしまったぁ。
 どうしよう来月末・・・・・。
 とか言っているうちに、今日も競馬の開催時間もパチンコ屋の閉店時間も過ぎた。
 やはり今日の競馬やパチンコでの無事は、計算通りコンテストで自分がかすりもしなかったお蔭だろう。
 しかし明日の競馬やパチンコでの無事は、来月末の事は忘れてレクイエムを聴きながら推し作者さんの小説をもう一度読む事で確実としたい。
 ああ、狙うとこんなに辛いのかぁ。
 きつい〜。

 それと最後になったが今日は日経平均が下がったので、シミュレーションは勝利。
 マイナスに振れると値上がりする日経インバースは、終値ベースで7円も値上がりした。
 ここ数日の損を取り戻した上に少し利益が出たので、今日は手仕舞いした。
 ニューヨークダウが400ドル以上下げているので、明日も下がる筈だ。
 朝一日経インバースを買って終値迄様子を見る感じか。
 と、言う事で明日は日経平均が下がる筈なので乞うご期待。
 ま、シミュレーションだけど。

 追伸・今日も元気過ぎる日向君でした。

 
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