2023/02/01 『CUBE キューブ』シリーズ3作品+日本版リメイクを観る

文字数 1,881文字

GYAO!で『CUBE キューブ』(1997年)と『キューブ ゼロ』(2004年)が無料だったので視聴しました。『キューブ2』(2002年)と日本でリメイクされた『CUBE 一度入ったら、最後』(2021年)はGYAO!にはなかったのでよそで視聴。

『CUBE』シリーズの名前は知っていたけれど、今までに観た事はありませんでした。恐怖系かグロ系の映画かな~って思っていたので、そんなに積極的には観なくてもいいかなって感じで。
(ちなみにグロ描写は全然平気です。幼い頃から永井豪先生とか石川賢先生とかの、ダイナミックプロ系の漫画を大量に読んでいたので耐性が付いてしまって。所詮は映画内の偽物・作り物ですし。本物はムリですが)

1作目の『CUBE キューブ』は個性豊かな役者の演技も良かったし、緊迫感もあってすごく面白かったです。続編や類似作品が作られるのも納得の作品です。
部屋を脱出するためのヒントや、そのために必要なスキルを持った人物を集めている所を見ると、やはりこれはデスゲーム的なものなんでしょうね。

部屋にはカメラが設置されていて、世界中の上級国民のお金持ちがそれを鑑賞しているとか、賭け事をしているとかのエンタメショーなんでしょう。何かの実験かもしれないけれど、それにしては手間暇とお金をかけすぎてる感じだし。

観終わった後、面白かったけれどこの映画は低予算で作られたんだろうなって気がしました。映画の作りに安っぽさは感じなかったけれど、場面はほぼ一つの部屋のみ。それを複数の部屋があるように見せているし、出演している役者は演技力があって良かったけれど少人数だし、そんなにお金はかかっていなさそうです。でも脚本が良いととても面白い映画になりますね。

見るからに低予算! ってC級映画はよくあるけれど、低予算のくせに大作映画みたいな内容の作品を作ろうとするからショボくなる。低予算だったら低予算なりの面白いアイディアと脚本にしないと。

『キューブ2』は一応続編って事にはなっているけれど、まったくの別物って感じです。監督や脚本が別人ですし。
設定があまりにもファンタジーすぎる。1作目も現実ではありえない設定だろうけれど、けっこうリアル感があるのに。最初、非現実的すぎるから電脳空間での話かと思ったら、どうやら異次元空間での話だったみたいです。きっと未来のものすごく発達した科学力を持った時代の話なんでしょう。

部屋のデザインが1作目に比べてかなり劣ります。明るすぎて白っぽい室内はめちゃくちゃ安っぽく見えます。もっと薄暗いほうがそれなりにごまかせるのに。登場人物の服装も囚人服っぽくなくて普通の服装なのもイマイチでした。
痴呆ぎみのお婆ちゃんは、脱出のためにきっと何かすごい事をする伏線なんだろうと思っていたら、まったくそんな事はナシ。肩透かし。ラストもなんだかな~って感じ。

『キューブ ゼロ』は1作目より以前の話。今回は管理者側の人物も登場します。部屋に入れられた人が脱出する話だけだと、そんなにバリエーションとか無くてワンパターンになるからでしょうかね。部屋のデザインは良いですね。
1作目に出ていたサヴァン症候群っぽかった天才的な人物と同じような人物が登場しました。という事は1作目の人物もサヴァン症候群じゃなくて脳を? というか脱出できたとしても……って事?

『CUBE 一度入ったら、最後』は日本でリメイクされた映画ですが、なぜ今頃リメイクを? 部屋のデザインがイマイチです。小さな正方形が沢山ありすぎて気が散ります。
わりと豪華な出演人でしたが、豪華ゆえにそんなに極端なとんでもない性格のキャラには設定できなかったのかな。

岡田将生はなかなか良かったけれど、もっと異常なキャラが集まっていたら面白かったのかも。極端な性格のキャラばかり出す井上敏樹大先生に脚本を書いてもらえば、もっと面白い映画になっていただろうなあ。

菅田将暉の過去とかけっこう長尺で掘り下げてはいたけれど、そんなに必要だったかな? 斎藤工が何を急いでいたのか結局説明はなかったし。
単なる個人的な好みだけれど、少年は少女だったほうが良かったな。女性成分は杏だけだったから。
というか、杏の役は必要だったのかな。終始冷静だったけど何をするって事でもないよく分からないキャラ。ちょっとヒントはくれたけれど。
最後に正体が明かされた時、どうだ驚いただろう? って思ってほしかったのかなあ。だから何? って感じだけど。

最後の場面で続編が作られそうな雰囲気はあったけれど、多分作られないだろうな。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み