2023/05/16 冷凍の「鶏肉」と「豚肉」の、見分けがつかぬ

文字数 1,378文字

「鶏のから揚げ」を作る事になった。
そういえば冷蔵庫のすみっこに、忘れ去られたような未開封の「から揚げ粉」の小袋が入っていたな。ずいぶんと前からよく見る袋だけど、いつ使うんだろう? とか思っていた。

ちょうどいい機会だから、今回はこれを使ってしまおうと取り出す。まずは袋の表面に書かれている「賞味期限」を見てみる。
うむ、賞味期限は過ぎている。しかしながら賞味期限というものは、この期間内であれば美味しく食べられますよ~って期限であるから、特に問題ではない。

「消費期限」であれば、その期限が過ぎればなるべく食べない方が良いかもだけれど(匂いや味が変じゃなければヘーキさっ!)、「賞味期限」なら多少は味が落ちているかもしれないかもね~程度だ。どちらの期限も、次の日から急激に品質が悪化するなどという事はないはず。ある程度の余裕はあるはずだ。

というわけで、醤油味らしいこのから揚げ粉を使って、鶏のから揚げを作る事にする。冷凍庫の中には、数日前に買ったけれどすぐには食べないからと、冷凍保存してあった鶏肉が入っている。

そこで思い出した。テレビ番組『オモウマい店』で何度も登場している店、『味のイサム』の「豚のから揚げ」(豚から)の事を。
「鶏」のから揚げはよく食べるけれど、「豚」のから揚げって食べた事がない。良い機会だから、鶏のから揚げと一緒に豚のから揚げも作っちゃいましょう。

冷凍庫を開けると、ストックされている肉が何個か入っていた。パックから取り出して、ラップで三重に包まれた肉。見た目は小型の座布団のように四角くて平ら。
ラップの表面にマジックで書かれている日付の古い物を取り出す。これは多分豚肉。鶏肉はどれだ?

う~む、冷凍された肉はあと三つ入っているのだが、鶏肉なのか豚肉なのかの見分けが付かぬ。
鶏肉は大き目なぶつ切り。豚肉は薄くスライスされているから、見ればすぐに分かりそうなものなのだが、生の状態でラップで包んで空気を追い出して、四角く平らになっていると良く分からん。鶏肉の方が色が薄いはずだが、それも良く分からん。

するとやや大きめの白い部分のある肉を発見。ああ、これは鶏肉の皮の部分だな。これが鶏肉だ。と、取り出す。
電子レンジの「生解凍」で解凍しても良いが、まだ時間があるから、スーパーで生っぽい商品を入れてきたビニール袋に入れて、輪ゴムで縛ってお湯の中に漬けておく。

ボールの中にから揚げ粉を全部入れて少量の水を混ぜ、その中にまだ完全に解凍しきっていない鶏肉と豚肉を入れる。
菜箸でかき混ぜてみるとわりと粘りがある。これなら豚肉はバラバラにならずに適度な塊になってくれそうだ。

だがしかし、あれ? あれ? あれあれ? 妙に肉が細かい。
あああーーっっ!!! これって二つとも豚肉じゃーーーんっっ!!!

そうです。やや大きめの白い部分があった冷凍肉は、鶏の皮ではなく、豚の脂身だったのでした。
あ~う~ん、今回は鶏のから揚げは食べられないな~。でもでも、豚のから揚げという珍しい未知の食べ物が食べられるのだから、ま、いっかな~。

この出来上がった豚のから揚げですが、めっちゃ美味しかったです。
から揚げ粉にもうちょっとだけ醤油を足して、ニンニクのすりおろし(チューブの物でも可)を少し加えたら、もっと美味しかったのかも~。また今度、ぜひとも作りたいっ‼

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