2023/03/03 『着信アリ』シリーズを視聴

文字数 1,987文字

現在、個人的ホラー映画ブームが到来していますので、『着信アリ』シリーズを視聴しました。

『着信アリ』(2003年)
『着信アリ2』(2005年)
『着信アリFinal』(2006年)
『ワン・ミス・コール』(2008年)

『着信アリ』は、『リング』シリーズの呪いのビデオを携帯電話に置き換えたような設定ですね。良い所に着目した面白いアイデアだと思います。自分の携帯番号からの自分の声での音声メッセージ、しかも日付は少し未来からってのがワクワクさせられます。
「独特な着信音」と「赤黒いアメ玉」と「ぜん息の吸入器」の音は、印象に残る良いアイテムです。謎解きのヒントにもなりますし。

謎解きミステリー風なストーリーは一作目の『リング』っぽさを感じさせますが、なぜそんな現象が起こるのかっていう元凶を明らかにさせないと、観ている人には意味不明すぎるから似てしまうのは仕方がないのかな。

最後の辺りで主人公たちが助かって終わりかと思ったら、もうちょっとだけ続いていました。この部分は個人的には少し蛇足じゃないのかと感じてしまいましたけれど。まあ、ホラー映画の最後ってこういう終わり方が多いですけどね。

『着信アリ2』はメインの舞台が台湾になっていました。アジア圏で公開した時に、観客動員数を増やそうと思っての事なんでしょうか。
この映画でちょっと気に入らなかった点は、この呪いの元凶が一作目の美々子にあるのではなく、台湾の少女だったって事です。美々子はこの少女の影響を受けて怨霊化したって事みたいです。

一作目を観た時に、美々子は強力な力を持つ怨霊になるほどの恨みを持って亡くなったようには見えなくて、ちょっと妙だなとは思っていました。確かに亡くなり方は悲惨と言えば悲惨ではあるけれど、それは自業自得の面もありますしね。
その辺りが弱いと感じて台湾の少女が元凶だったとしたのか、最初から実はこうだったんだよ、という種明かしを考えていたのか?
自分的には外国の少女ではなく、明治・大正・昭和の初期あたりの日本の少女だったほうが良かったですね。小さな村で起こった惨劇の結果生まれた怨霊だったほうが。

他に気になった事は、主人公が坑道の中で明かりも持たずに自由に動けていた事です。画面上では坑内が謎の薄い光で照らされてはいたけれど、本当なら真っ暗闇のはずですけど。全員に懐中電灯を持たせるべきだったんじゃないのかなあ。

『着信アリFinal』が大筋では一番好みでした。堀北真希さんのセリフの強弱を付けた言い方とか演技とか、こんなに上手な女優さんだったんだなあって初めて知りました。(堀北さんの演技は電車男ぐらいでしか観た事がなかったので)

この映画では自分に呪いの着信があっても、一度だけなら他人に転送できるようになりました。その転送をクラスの誰に対して行うのかという醜い争いが、ちょっとバトル・ロワイアルっぽくて面白いです。なんの罪もない人が呪われるのは気の毒ですけれど、いじめっ子たちが呪われるのはけっこうスカっとしちゃいますね。

パソコンに憑りついた美々子を倒す方法として、超大量のメールを送り付けてパソコンをフリーズさせてしまおうって作戦は、実際だったら可能なんでしょうかね? 2006年以前の低スペックパソコンで、容量が少ないCドライブのみのHDDで、空き容量が少なかったとしたら可能なのかな? テキストだけのメールなんてそんなに重くはないけれど、とんでもない数を送って作業領域まで埋め尽くせばフリーズするのかなあ? (実際に知り合いで二人ほど、警告が出ているにもかかわらずデータをぶっこんでフリーズさせた人がいましたけど)映画みたいにショートして爆発するとかはないでしょうけれど。

PCに憑りついていた悪霊の美々子って、憑りついているくせにそんなにPCに詳しくはなかったのかな? メーラーなんか閉じれば受信しなくなるし、フリーズするほど空き容量が少なくなっていたら、何かのデータを削除すればいいのにね、とか思ってしまいました。

『ワン・ミス・コール』はハリウッドで作られた『着信アリ』のリメイク版です。一作目をほぼほぼ忠実に再現してあるので、『着信アリ』を観た事があるとストーリーは同じだからちょっと物足りないかも。
かなりアメリカンな感じになっているので、日本のホラーのようなじめじめとした怖さは感じられません。

デーブ・スペクターが役者として出演していたのにはちょっと驚きました。日本人向けのサービスなのか映画製作にかかわっていたのか?
DVDのジャケット写真の気味の悪い仮面のような顔って、ちょっと虫の顔っぽく見えますが、よく見ると両目の部分が口なんですね。鼻の穴が虫の単眼のように見えます。この顔は映画本編には出ていなかったような気がしますが、ゾンビっぽかった母親のイメージ画像なのかな?

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