第496話麗と美幸の上野デート 引っ越し整理中の奈々子に五月からの連絡
文字数 1,366文字
その後の生活も順調、平穏に過ぎ、金曜日の午後となった。
麗と美幸は、上野公園を歩いている。
麗の表情はやわらかく、すんなりと美幸の手を握った。
「迷子になるとは思わないけれど」
美幸は、顔を赤くする。
「はぁ、幸せで・・・」
麗はゆっくりと看板を見る。
「東京文化会館、西洋美術館、都美術館、上野の森美術館、動物園、国立博物館」
「科学博物館、動物園、下町風俗資料館・・・」
美幸は看板を見てため息。
「まあ、文化の聖地みたいで、驚きます」
麗と美幸は、そのまま歩いて、西洋美術館に入る。
麗
「たまたま、モネが来ていたので、見たいなあとは思っていて」
美幸も興味津々。
「うちも好きです、睡蓮とか、独特の淡さと色使いで」
麗
「睡蓮も確かに素晴らしい、いいね」
「印象・日の出は・・・すごい雰囲気がある」
美幸
「積みわらも、味があります、ほっとする感じ」
麗
「ラ・ジャポネーズは・・・日本の着物を妻のカミーユに着せて」
「写真では見たけれど、実物で見ると赤が強い」
美幸
「ほんま、見飽きません、ずっと見ていたい」
麗と美幸は、また少し歩いて「散歩、日傘をさす女性」「アルジャントゥイユの橋」他多数を見学、大満足で美術館を出た。
今度は美幸から麗の手を握る。
「関西にも来ると思いますが、東京のほうが気兼ねなく見られます」
麗は美幸の手を握り返す。
「わかるような気がします」
「また都内に来たら、ご一緒しましょう」
美幸は、握る力を強める。
「ほんま、あっという間の楽しい一週間で」
麗は、美幸の表情を見て、話題を変える。
「上品な絵画鑑賞の後は、お食事にしましょうか」
少し寂しい思いになっていた美幸の顔に明るさが戻る。
「はい、そこの明治以来の老舗洋食店を予約してあります」
その老舗洋食店で麗はビーフシチュー、美幸はオムライスハヤシソースを食べる。
麗
「このコクがすごいなあ、でも重くはない」
美幸
「卵も新鮮で、さすが老舗の洋食店、いろんな本に出ていて、一度食べて見たくて」
「ほんま、幸せ過ぎて、一生の思い出に」
「九条家へのお土産はここで、お菓子を買います」
さて、麗と美幸が、そんな幸せなデートをしている時間帯、奈々子と蘭は引っ越し先の高輪マンションで、荷物解きや整理で大忙し。
それでも蘭は笑顔が絶えない。
「こんなおしゃれな街のおしゃれなマンションに住めるなんて」
「しかも麗ちゃんの家と歩いてすぐ!」
奈々子も久我山に越した時よりは動く。
「蘭、あまりはしゃがないの、これも大旦那と麗様のおかげ」
「恥ずかしくないように、しっかり勉強もして」
蘭は笑顔のまま。
「後で美幸さんと葵さんも来るって、そこでご苦労さん会」
奈々子は、呆れた。
「蘭、またお菓子パーティー?」
「麗様に笑われますよ、最近食べ過ぎで、下着もパンパンに」
蘭は、ようやく真顔。
「あ・・・葵さんから聞いた」
「麗ちゃんが品川のホテルのプールに行くみたい」
「水着もきついかなあ・・・危険かなあ」
奈々子が蘭にもう一言返そうと思った時だった。
京都九条屋敷の五月から、スマホに着信。
奈々子が電話に出ると五月。
「急で申し訳ないけれど、日曜日に屋敷に来られる?」
「決着をつけよう、はっきりせんとあかん」
「蘭ちゃんと奈々子のため、それが麗様のため、みんなのためになる」
「ああ、心配はいらん、笑顔で迎える」
奈々子の顔が赤く染まった、そして蘭はその変化を見逃さない。
麗と美幸は、上野公園を歩いている。
麗の表情はやわらかく、すんなりと美幸の手を握った。
「迷子になるとは思わないけれど」
美幸は、顔を赤くする。
「はぁ、幸せで・・・」
麗はゆっくりと看板を見る。
「東京文化会館、西洋美術館、都美術館、上野の森美術館、動物園、国立博物館」
「科学博物館、動物園、下町風俗資料館・・・」
美幸は看板を見てため息。
「まあ、文化の聖地みたいで、驚きます」
麗と美幸は、そのまま歩いて、西洋美術館に入る。
麗
「たまたま、モネが来ていたので、見たいなあとは思っていて」
美幸も興味津々。
「うちも好きです、睡蓮とか、独特の淡さと色使いで」
麗
「睡蓮も確かに素晴らしい、いいね」
「印象・日の出は・・・すごい雰囲気がある」
美幸
「積みわらも、味があります、ほっとする感じ」
麗
「ラ・ジャポネーズは・・・日本の着物を妻のカミーユに着せて」
「写真では見たけれど、実物で見ると赤が強い」
美幸
「ほんま、見飽きません、ずっと見ていたい」
麗と美幸は、また少し歩いて「散歩、日傘をさす女性」「アルジャントゥイユの橋」他多数を見学、大満足で美術館を出た。
今度は美幸から麗の手を握る。
「関西にも来ると思いますが、東京のほうが気兼ねなく見られます」
麗は美幸の手を握り返す。
「わかるような気がします」
「また都内に来たら、ご一緒しましょう」
美幸は、握る力を強める。
「ほんま、あっという間の楽しい一週間で」
麗は、美幸の表情を見て、話題を変える。
「上品な絵画鑑賞の後は、お食事にしましょうか」
少し寂しい思いになっていた美幸の顔に明るさが戻る。
「はい、そこの明治以来の老舗洋食店を予約してあります」
その老舗洋食店で麗はビーフシチュー、美幸はオムライスハヤシソースを食べる。
麗
「このコクがすごいなあ、でも重くはない」
美幸
「卵も新鮮で、さすが老舗の洋食店、いろんな本に出ていて、一度食べて見たくて」
「ほんま、幸せ過ぎて、一生の思い出に」
「九条家へのお土産はここで、お菓子を買います」
さて、麗と美幸が、そんな幸せなデートをしている時間帯、奈々子と蘭は引っ越し先の高輪マンションで、荷物解きや整理で大忙し。
それでも蘭は笑顔が絶えない。
「こんなおしゃれな街のおしゃれなマンションに住めるなんて」
「しかも麗ちゃんの家と歩いてすぐ!」
奈々子も久我山に越した時よりは動く。
「蘭、あまりはしゃがないの、これも大旦那と麗様のおかげ」
「恥ずかしくないように、しっかり勉強もして」
蘭は笑顔のまま。
「後で美幸さんと葵さんも来るって、そこでご苦労さん会」
奈々子は、呆れた。
「蘭、またお菓子パーティー?」
「麗様に笑われますよ、最近食べ過ぎで、下着もパンパンに」
蘭は、ようやく真顔。
「あ・・・葵さんから聞いた」
「麗ちゃんが品川のホテルのプールに行くみたい」
「水着もきついかなあ・・・危険かなあ」
奈々子が蘭にもう一言返そうと思った時だった。
京都九条屋敷の五月から、スマホに着信。
奈々子が電話に出ると五月。
「急で申し訳ないけれど、日曜日に屋敷に来られる?」
「決着をつけよう、はっきりせんとあかん」
「蘭ちゃんと奈々子のため、それが麗様のため、みんなのためになる」
「ああ、心配はいらん、笑顔で迎える」
奈々子の顔が赤く染まった、そして蘭はその変化を見逃さない。