第222話 メルシー船長さん、月の沙漠に行く

文字数 1,064文字

「これから、宇宙船ボク号は、月の静かの海の隣の月の沙漠に向かいます。

メルシー船長、準備はいいですか」

「OK」

「10,9,8,7...」

カウントダウンが始まりました。

宇宙船ボク号は、もうすぐ発射されます。

メルシーおばさんの顔に緊張が走ります。

ロケットが点火されて、宇宙船ボク号は発射台を離れました。

(この後の宇宙旅行は省略)

宇宙船ボク号は、無事に月の沙漠に到着しました。

メルシーおばさんは、宇宙船から、外に出てみます。

あれ。何か、変です。

ラクダみたいなものが見えます。

目の前には、本当の海が見えます。

ここは、どこでしょう。静かの海の隣ではなさそうです。

どうやら、宇宙船ナビが行き先を勘違いしたようです。


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月の沙漠は、千葉県御宿町にあります。

童謡「月の沙漠」は、加藤まさをさんが作詞を、佐々木すぐるさんが作曲をしました。

加藤まさをさんは、御宿の海岸の砂浜を沙漠に見立てて、1932年に、歌詞を書きました。

加藤まさをさんは、1976年5月に御宿町に移住し、1977年に、ここで、亡くなっています。

つまり、「月の沙漠」とは、沙漠ではなく、童謡「月の沙漠」のモデルとなった土地を指しています。

御宿海岸には、月の沙漠の記念像があるので、行ってみました。
なお、加藤まさをさんの生まれ故郷は静岡県藤枝市で、幼い頃によく遊びに行っていた焼津の海岸のイメージも、歌詞に影響しているとも言われています。
童謡「月の沙漠」の歌詞をのせておきます。

月の沙漠(さばく)を はるばると
旅の駱駝(らくだ)がゆきました
金と銀との鞍(くら)置いて
二つならんでゆきました
金の鞍には銀の甕(かめ)
銀の鞍には金の甕
二つの甕は それぞれに
紐(ひも)で結んでありました
さきの鞍には王子様
あとの鞍にはお姫様
乗った二人は おそろいの
白い上着を着てました
曠(ひろ)い沙漠をひとすじに
二人はどこへゆくのでしょう
朧(おぼろ)にけぶる月の夜(よ)を
対(つい)の駱駝はとぼとぼと
砂丘を越えて行(ゆ)きました
黙って越えて行きました



写真1 宇宙船ボク号は、静かの海の隣の月の沙漠に向かいます。


写真2 月の沙漠について、寝ぼけ眼であたりを見まわしているメルシーおばさん。


写真3 後ろに見えるのが、月の沙漠の記念像であるとわかり、現在地が確認できて、納得しているメルシーおばさん。風が吹いてきました。


写真4 風が強くなってきたので、出発するメルシーおばさん。


写真5 帰りは、橋をわたって、地球に戻ります。奥に見える建物は、月の沙漠記念館です。「パパ、帰るよ」と合図をしているメルシーおばさん。
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