第221話 メルシーおばさんの迷路遊び

文字数 1,032文字

ローズマリー公園には、迷路があり、メルシーおばさんは、迷路遊びが出来ました。

どうして、ローズマリー公園には迷路があるのでしょうか。

しかも、犬が遊べる迷路なのです。本邦初公開かもしれません。

この迷路は、シェイクスピア・カントリーパークの一部のノットガーデン(結び目庭園、Knot garden)として、建設されました。つまり、シェイクスピアが生きていたころの16世紀のイングランドで、流行していた庭の様式です。そこで、少し、この時代のイングランドの庭の説明をしましょう。

写真1が、ノットガーデンで、写真2の説明のように、写真1の中央に、天球儀があります。

写真2の英文には、「two knot gardens(2つのノットガーデン)」と書かれています。つまり、写真1の手前の正方形の部分が、1つのノットガーデンです。もう一つのノットガーデンも同じ大きさで、中央には、日時計が置かれています。

ノットとは結び目のことです。写真1に、結び目とロープがあるのがわかりますか?

ロープは、柘植(つげ)の生垣の線です。線が曲がっているところがノット(結び目)です。

写真2の「中世の混沌とした迷路のような世界とアリスとテレス哲学」を柘植の生垣で表現すると迷路になります。これが、迷路がある理由です。


写真1では、左の大きな生垣の後ろにバースプレイスの建物が見え、生垣の手前に庭が見えますが、ここは、ランドスケープガーデン(landscape garden)で、ノットガーデンとは別の庭です。このように、英国では、庭の中に庭を作ります。

写真1の右奥に、レンガの建物の入り口らしきものが見えますが、中には、入れません。このようなフェイクな建物は、フォリー(folly)とよばれます。

フォリーが地上に出っ張らないように、掘られている空堀をハハー(ha-ha)といいます。
写真1の左の大きな生垣は、高さを調整して、ハハーが目立たないように設計されています。

今日のメルシーおばさんは、にわか仕立てのにわ博士で、にわにはにわとりはいませんでしたが、にわにはハハーがいました。


写真1 ローズマリー公園のノットガーデン。


写真2 ノットガーデンの説明。


写真3 柘植のノットで、道を探しているメルシーおばさん。


写真4 中央の天球儀に到達したメルシーおばさん。


写真5 どちらに曲がるか、考えているメルシーおばさん。


写真6 やっと出口についた、メルシーおばさん。


写真7 フォリーのベンチの上のメルシーおばさん。
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