第42話 メルシーおばさんと2匹の庭のネコ

文字数 835文字

メルシーおばさんは、いつもは、お家の2部屋を住まいにして生活しています。その2部屋には、メルシーおばさんが、日向ぼっこをしたり、お外を眺めたりできる大きなガラス戸が庭に面してついています。最近、メルシーおばさんが、日向ぼっこをしながら、うとうとと外を眺めていて、庭の異変に気付きました。庭にネコがいるのです。以前にも、庭に、鳩が飛んできたり、庭をネコがつっきったりしたことはあります。そんなときは、メルシーおばさんは、わんわんと吠えます。今までは、鳩も、ネコも、メルシーおばさんが、吠えるとすぐにいなくなってしまいました。ところが、今度のネコは、メルシーおばさんが、わんわんと吠えると、「なんで、吠えているの」と、確かめようと、大胆不敵にも、近づいてきます。このネコには恐怖心がないみたいです。

え、ネコの方がメルシーおばさんより大きいのではないかですって。そうですよね。どう見ても、背丈(身長)も体重も、ネコの方が、メルシーおばさんより大きそうです。でも、犬はオオカミの仲間ですから、ネコより強い(はず)なんです。とにかく、メルシーおばさんが、ネコより弱いと思われるようなスキを見せると危険ですから、がんばって吠えます。

と、そこに、次なる難題が、降りかかってきました。なんと、ネコは、分身の術を使ったようで、突然、2匹になったんです。メルシーおばさん1匹で、2匹のネコの相手をすることになりました。メルシーおばさんは、大忙しです。あっちのネコとこっちのネコに交代で吠えたので、息が切れそうになりましたが、そのうちに、2匹のネコは悠然と姿を消していました。

そのあと、どうなったかですって。そうですね。メルシーおばさんの吠え方が良かったんだと思いますわ。その後、ネコが2匹同時に現れることはなくなりました。



写真1 1匹目の猫に吠えるメルシーおばさん。


写真2 大胆に、接近してくる猫


写真3 これは、分身の術を使った2匹目の猫です。


写真4 2匹目のネコに吠えるメルシーおばさん。

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