第416話 メルシーおばさんの茅の輪くぐり

文字数 1,320文字

「茅の輪くぐり(ちのわくぐり)」は、神社が、6月30日に行う祓の行事で、茅輪神事(ちのわしんじ)、「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」、「夏越の祓(なごしのはらえ)」、「輪越祭(わごしのまつり)」とも呼ばれます。

茅(ち=かや)は、茅萱(ちがや)菅(すげ)薄(すすき)の総称です。「茅の輪くぐり」は、茅の輪をくぐり越えて、心身を清めて厄災を払い、無病息災を祈願します。茅の輪は、穢れを取るフィルターです。

神社では、6月30日と大晦日に、半年の穢れを払います。6月30日には、茅の輪を作りますが、茅がないシーズンの大晦日には、茅の輪は作りません。

最近は、「茅の輪くぐり」を、実施する神社が減っています。つくば市内では、筑波山神社と千勝神社の「茅の輪くぐり」が有名です。

「茅の輪くぐり」では、本殿の方向に、茅の輪を4回くぐります。

最初に呪文(ご神歌、神拝詞(しんぱいし、しんぱいじ))を唱えます。

日本の伝統的な作法では、敷居をまたぐときには、柱に近い方の足を先に出します。「茅の輪くぐり」でも同様に、1、2、3回目に、順番に、右、左、右の足を先に輪に入れて、輪に入り、輪の右側、左側、右側を軸に回転して、輪の前に戻ります。

最後の4回目は、一礼して、真っすぐに輪をくぐって、神前にお参りします。

つまり、「茅の輪くぐり」では、輪のまわりを3回まわります。

「3回まわって、ワンと吠える」は、犬のように従順な比喩です。メルシーおばさんは、とても物分かりが良く、お利巧ですが、自己主張をするので、ワンとは吠えません。

夏越の祓では、「形代(かたしろ)」、「人形(ひとがた)」、「人形代(ひとかたしろ)」などと呼ばれる紙か藁の人形に穢れや災いを移し、川や海に流したり、お焚きあげをすることもあります。

6月30日に、メルシーおばさんは、最初に、千勝神社に、2番目に、ロケ地として知られる金村別雷神社(かなむらわけいかずちじんじゃ、かなむらわけいかづちじんじゃ、かなむらべつらいじんじゃ)に、行ってきました。

「犬も、4回も輪くぐりができましたか」ですって?

メルシーおばさんは、近くで見ただけです。

メルシーおばさんは、毎週お風呂に入っていますので、穢れの心配はないと思います。


写真1 千勝神社に着いたメルシーおばさん。茅の輪が見えます。


写真2 茅の輪に近づいたメルシーおばさん。札には、14時から神事を始めると書かれています。それまでは、茅の輪くぐりはできません。


写真3 茅の輪の反対側に来たメルシーおばさん。輪をくぐれないので、次に移動します。


写真4 金村別雷神社に着いたメルシーおばさん。一の鳥居が見えます。


写真5 大エノキ(奥)と大ケヤキ(手前)が見えます。


写真6 大エノキの前のメルシーおばさん。


写真7 二の鳥居が見えてきました。


写真8 拝殿の前のメルシーおばさん。あれ、茅の輪がありません。残念ですが、2023年はお休みのようです。以下に、古い写真を載せます。


写真9 拝殿側から見た金村別雷神社の茅の輪(2020年撮影)。メルシーおばさんにぴったりのサイズです。


写真10 二の鳥居から見た金村別雷神社の茅の輪(2020年撮影)。この向きで茅の輪をくぐります。

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