第25話 メルシーおばさんの鼻でか写真撮影会

文字数 1,087文字

パパが退職して時間ができた(要するに暇になったってことね)ので、カメラで、色々なものを写しています。メルシーおばさんの写真も撮ってくれて、上手に撮ってくだされば嬉しいんですけど、時々突然トンデモないことを言い出すんです。(ここまでの前置きは幽霊写真の話と共通です。)

そのパート1は幽霊写真でした。実は、この話にはパート2の続きがあるんです。

今回は、「そうだ、鼻でか写真をとってみよう」って言いだしたんです。鼻でか写真って、太古の昔のはやりものだと思うんですけど。日本でも鼻でか写真を流行させた方がいたようですけど、メルシーおばさんのおじいさんの生まれたアメリカでは、なんでも子犬をプールで泳がせて鼻でか写真をとって、写真集を出した方もいるようです。パパは、たぶん、最近、どちらかの鼻でか写真を見て、悪い影響を受けたんだと思いますわ。メルシーおばさんは、犬かきの実力を試す前におばさんになってしまいましたので、今更、犬かきの練習をするのはイヤです。パパが、メルシーおばさんの犬かき中の鼻でか写真を撮りたいと言い出すと大変なので、ともかく、陸上の鼻でか写真のモデルになって、パパが、それより難しい「水中鼻でか写真」にチャレンジする前に、やる気をなくしてもらうしかないと思いました。

はい、そこで、鼻でか写真の撮影会の始まりです。モデルはメルシーおばさん、カメラマンはパパです。

メルシーおばさんはパパが大好きなので、パパがカメラを構えると、勢いよくパパに寄っていきます。

写真って、よりすぎるとピントがボケてしまって、うまく写らないんです。パパは、頑張って、何回もシャッターを押していましたが、その度にメルシーおばさんが急接近するので、ピンボケ写真の連続です。こうして、写真は、ピンボケだらけで、かろうじて、ピンボケがひどくなかったのは写真1だけでした。これも、うまく写ってはいませんよね。パパは、鼻でか写真に興味を失ったようです。メルシーおばさんの作戦勝ちです。これで、パパが「犬かき写真」を撮ろうといい出す心配はなくなりました。

最後に、パパは、あきらめて、ピントが合うようにちょっと離れて鼻でか写真をとって下さいました。その写真が写真2です。このように、鼻でか写真は1枚は上手に撮れたので、パパも満足していると思います。え、写真2は鼻でか写真じゃあないですって。失礼しますわ。メルシーおばさんの素敵なお鼻はもともとそんなに大きくはないんです。ですから、これでも十分、鼻の大きな写真ですわよ。


写真1 ちょっとボケた鼻でか写真。


写真2 ちゃんと写った鼻でか写真


写真3 普通のお鼻の写真



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