第268話 メルシーおばさん、那須ガーデンアウトレットに行く(後編)

文字数 1,048文字

今回は、サウスエリアから、ミドルエリア、ノースエリアを通って、駐車場に戻る復路のご案内です。復路は、店舗以外を中心に紹介します。

「第221話 メルシーおばさんの迷路遊び」では、イングリッシュガーデンの説明をしました。

今回のサウスエリアの2枚の写真には、回廊(Cloister)があり、明らかにスペインの修道院建築の影響が見られます。これは、偶然ではないので、少しだけ説明しておきますね。

コロンブスがアメリカ大陸を発見してから、修道院は、先端技術の試験場になり、新大陸の新着植物を受け入れて中庭に植えたり、新着植物で、新しいレシピを開発します。修道院の中庭のデザインも改良されて回廊(Cloister)で囲まれるケースが増えます。なお、残念ながら、この時には、チワワは、メキシコからスペインには渡らなかったようです。

その後、スペインの経済が傾いてしまい、維持管理できなくなり、放棄される修道院が出てきます。

世界経済の中心がアメリカに移ったころ、スペインの放棄された修道院の建物を購入して、マンハッタンに移設した人がいます。ワシントン ハイツにあるフォート トライオン パークには、クロイスターズ (回廊、 The Cloisters )という名前の ヨーロッパの中世の芸術と建築の博物館があり、メトロポリタン美術館が管理しています。

全米各地に、疑似スペイン風の庭ができ、修道院の移設がなされます。例えば1411 年にスペインで建設された修道院は1925 年にマイアミに移設されています。

アウトレットモールは、アメリカで始まりました。アウトレットモールの設計者は、身近にある移設されたスペイン修道院の庭園からインスピレーションを得ています。ですから、アメリカの設計を参考にしたアウトレットモールには、スペインの修道院建築の庭園の影響が見られるわけです。

なお、写真3と写真4は、白バラと星と赤バラと月の組合せになっています。

白バラと赤バラと言えば、バラ戦争が有名ですが、バラ戦争には、星も月も出てきません。

という訳で、星と月の意味はわかりませんでした。



写真1 サウルエリアにある芝生広場です。スペイン風の風景にすっかりご機嫌なメルシーおばさん。


写真2 フラメンコのステップでお散歩しているメルシーおばさん。


写真3 ミドルエリアにある星型の白バラとメルシーおばさん。


写真4 ミドルエリアにある月型の赤バラとメルシーおばさん。


写真5 ノースエリアの池のほとりのメルシーおばさん。左上に駐車場が見えます。



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