第１８話　お外はいいな

文字数 888文字

メルシーおばさんはお家では、2部屋を使わせていただいています。これって、犬小屋だけに住んでいる犬にとっては、うらやましくなるような豪邸かもしれません。それでも、窓からお外を見ていると、「やっぱり、お外はいいな。お外に行きたいな」って思います。２つのお部屋とも、お庭に向いて、大きなガラス戸がついているので、お家の中にいるのがつまらなくなったら、ガラス戸のところにいってお外を見ています。

パパがお庭に、ミニトマトを取りに行ったりするときも、メルシーおばさんも「お外にいきたいのよ」って、窓からお庭を見ています。

ママがベランダにお洗濯を干すときに、メルシーおばさんも、そっと、気づかれないように、ママにくっついて、ベランダにでることもあります。１階のベランダには、前には手摺がついていたんですが、数年前に新しくつくり直した時に、ママは「手摺はいらないわ」って思ったので、今のベランダには手摺はなくて、平らな床板があるだけです。それでは、メルシーおばさんが、ベランダから、墜落するんじゃあないかですって。心配してくださって、ありがとう。でも、メルシーおばさんは、お利巧なので、手摺がないベランダの端が危ないことはわかっていますから、ご心配は無用です。リードを付けないで、お家の外に出ると、逃げ出してしまう犬もいるようですが、メルシーおばさんは、ママとお家がだいすきなので、ベランダから逃げ出すようなことはしません。ベランダの上では、そっと歩き回るだけですよ。

ただ、つまんないのは、ベランダには、お外の砂ぼこりが溜まっていて、メルシーおばさんの足が汚れてしまうことが分かってからは、あんまり、ベランダに出してもらえなくなったことです。ベランダでも、やっぱりお外は楽しいんですから。