第480話 メルシーおばさん、つくば道を行く(前編)

文字数 1,636文字

「第467話 メルシーおばさん、矢中の杜に行く(前編)」では、つくば道(筑波山神社の参道)の入り口を紹介しました。つくば道は、茨城県道139号線にもなっています。

1626年、3代将軍・家光の時に、筑波山中禅寺の堂社の工事のために、北条から神郡を抜けて筑波に至る資材運搬路が作られました。この道路が、参道(つくば道)になります。つくば道には、今も、道標や土蔵造りの家並みなどに江戸時代の風景が残っていて、「日本の道百選」にも選ばれています。

北条市街のつくば道の入り口から、つくば道を進むと、神郡と臼井までの2.5㎞は、小さなアップダウンが続きます。神郡と臼井は、「第425話 メルシーおばさんのホタル狩り(後編)」で紹介しています。

臼井を過ぎると、つくば道は、筑波山神社までの1.6㎞の登りにさしかかります。

臼井を過ぎて、500m進んだ標高114mのところに、1759年の造立の「六本松の一の鳥居」(6丁目の鳥居)があります。この鳥居から上が神域で、「御座替祭」の際は、神輿がこの鳥居まで降りて来ます。この鳥居から上のつくば道は、かつては階段でしたが、現在は、自動車の通れるスロープに改修されています。

なお、6丁目とは、筑波山神社から下へ約770mごとに1丁目、2丁目…6丁目と下の鳥居までを全部で6つに分けた区分です。石段の色は丁目ごとに変えられたと言われています。現在の住所とは関係がありません。

更に、300m進んだ標高164mのところで、茨城県道139号線は、つくば道を離れて左折して西山道を通るようになります。

分岐点を直進して、300m進んだ標高225mのところに、旧筑波山郵便局があります。

旧筑波山郵便局の手前には、旧旅籠屋の大越邸があります。

大越邸の前までのつくば道は、階段がスロープに改修されていて、自動車が通れますが、
その先は、階段のままです。旧筑波山郵便局の階段は、筑波山神社側(一丁目)は赤い石段、大越邸側(二丁目)は灰色の石段となっています。

旧筑波山郵便局と旧旅籠屋の大越邸は、筑波山麓秋祭り2023の10月28日から11月5日間は、特別公開されているので、メルシーおばさんは、見に行って来ました。

つくば道の入り口から、目的地まで、つくば道を通ると距離にして4㎞、標高差が、200mもあります。このルートはパスして、筑波山神社の駐車場から、つくば道を下る距離が100mで標高差は20mのルートを選びました。

今回は、旧筑波郵便局を紹介します。昭和14年に建てられ、昭和50年に現役を引退したこの郵便局は、平成20年に筑波大学の学生と地元の方々によって修復されています。


写真1 つくば道にやってきたメルシーおばさん。


写真2 この辺りのつくば道は急な階段です。


写真3 自分の足でつくば道をお散歩しているメルシーおばさん。階段が急で、メルシーおばさんは、昇り降りできないので、抱っこしてもらうことにします。


写真4 旧筑波山郵便局が見えてきました。


写真5 旧筑波山郵便局の入り口です。丸いオレンジ色のポストが見えます。


写真6 旧筑波山郵便局の入り口のメルシーおばさん。


写真7 ママに抱っこして、郵便局の中を見学するメルシーおばさん。


写真8 宿直室です。


写真9 宿直室の太鼓の前のメルシーおばさん。太鼓は目覚ましに使ったのでしょうか。


写真10 電話交換室です。右手の整理棚は、当時のものです。奥に、仮眠室が見えます。昔の郵便局は、電話局も兼ねていたようです。


写真11 電話交換室の整理棚の前のメルシーおばさん。電話交換手は、13名(うち9名が女性)が働いたそうです。


写真12 切手で作ったコースターがおいてありました。


写真13 コースターの前のメルシーおばさん。 


写真14 昔のポストの前で記念撮影するメルシーおばさん。


写真15 郵便局の前には、昔、郵便配達に使った赤い自転車が置いてありました。


写真16 これから、つくば道を降って、旧旅籠屋の大越邸に向かいます。
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