第389話 メルシーおばさん、筑波山神社に行く

文字数 1,591文字

朝日峠展望公園には、小町の里の近くから、フルーツラインを自動車で登りました。同じ帰り道はつまらないので、パープルライン経由で、筑波山神社にお参りしてから帰りました。

一般に神社にはご神体を納めた本殿と隣接したより大きな拝殿から出来ています。

筑波山神社は、筑波山をご神体として祀るため、本殿と拝殿は離れています。

男体山本殿は、 西峰頂上(男体山、標高871m)にあります。

女体山本殿は、東峰頂上(女体山、標高877m)にあります。

拝殿は、山腹(標高270m)にあります。

筑波山神社の社地は、拝殿より高い筑波山南面で、354haもあります。

一般に「筑波山神社」という場合は、この拝殿周辺を指します。

筑波山神社は、782年の法相宗の徳溢(とくえつ)法師の筑波山知足院中禅寺の開山にさかのぼれます。江戸時代末期には、現在の拝殿の場所には、中禅寺の本堂(大御堂)が、その脇には三重塔があり、現在の随神門は仁王門と呼ばれていました。そのほかに、鐘楼、 薬師堂、経堂、聖徳太子堂などがありました。

明治時代に、神仏分離により本堂が取り壊され、その跡に拝殿が建てられ、仁王門を除く、仏教施設は壊されました。仁王門は、随神門と名前をかえて残ります。

破壊を逃れた鐘楼はつくば市内の慶龍寺に、仁王像はつくば市内の東福寺に移されています。

こうして、寺院は廃寺となり、筑波山神社としては、神社だけが残ります。

1930年に、寺院が、筑波山大御堂(おおみどう)として再興されています。

「第381話 メルシーおばさん、長禅寺三世堂に行く」で、三世堂の2階には、坂東三十三観音のミニチュアがあると紹介しました。坂東三十三観音第25番は、筑波山神社ではなく、筑波山大御堂です。ちなみに、その前の第24番は、「第231話 メルシーおばさん、雨引観音に行く(前編)で紹介した」雨引観音です。

今回、メルシー家は、下調べを良くしなかったので、筑波山神社だけにいきました。筑波山大御堂は、筑波山神社に隣接しています。大御堂には、スタジイの巨木もありますので、機会があれば、大御堂を訪問すると良いです。

通常、神社は、鳥居をくぐって、山門を通って、参道を下から登るように設計されています。自動車をとめた駐車場は、筑波山神社の拝殿より標高が高かったので、今回の参拝は、上から下に、逆順になりました。

ところで、拝殿に向かって右側には、日枝神社と春日神社があります。この2つの神社の本殿は独立していますが、拝殿は、共用の大きな建物になっています。その拝殿の前に、「えびす神」とかかれた赤い旗が立っていました。

えびす様は、どちらの神社に鎮座されているかわかりますか?

えびす尊像は、共用の拝殿内に鎮座しています。つまり、えびす神社の本殿(兼拝殿)とは、日枝神社・春日神社の拝殿を指します。



写真1 駐車場から進むと、最初に、筑波山神社の拝殿が見えてきました。


写真2 筑波山神社拝殿のシンボルとなっている大鈴の前のメルシーおばさん。


写真3 えびす神様の旗が、日枝神社と春日神社の拝殿前にあります。


写真4 えびす神社の前のメルシーおばさん。


写真5 拝殿から参道を逆ルートに降りてきたメルシーおばさん。


写真6 御神木の大杉(推定樹齢800年、樹高 32m、幹囲9.8m)です。後方に、食堂「筑波山杉本屋」の看板が見えます。杉本屋では、大杉の落葉を加工した「御神木の恵み」も売っています。


写真7 宇宙の卵と書かれた謎の物体がありました。


写真8 宇宙の卵の説明を読んでいるメルシーおばさん。


写真9 1811年の建立の随神門と藤棚です。右後方に、御神木の大杉が少し見えます。今回は、ここでUターンしました。


写真10 筑波山神社にいっても、ご神体が一度も出てこないのも不自然です。別の機会に撮影した写真ですが、最後に、筑波山の写真を載せておきます。

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